- 油絵のキャンバスの布はどんな素
材なんだろう - キャンバスの布のことを知りたい
そんなお悩みにお答えします。
この記事を読んでいただくと、
- 油絵のキャンバスの布のことがわかる
- 油絵のキャンバスの布の名前が言える
ようになる - キャンバスの布を買うかどうかの基準
ができる
よかったら私と一緒に「油絵のキャンバス
の布」のことを勉強していきましょう。
★もくじ★
- 油絵のキャンバスの布はこれを使おう
- 油絵のキャンバスの布の加工による販売方法は3種類です
- 油絵のキャンバスの布の販売方法1つ目は下地処理が施されていれば、そのまま使える「張りキャンバス」
- 油絵のキャンバスの布の販売方法2つ目は、自分で張る「カットキャンバス」
- 油絵のキャンバスの布の販売方法3つ目は、自分で切って張る「ロールキャンバス」
- 油絵のカットキャンバス・ロールキャンバスを自分で木枠に張る時に必要な道具や材料
- 油絵のキャンバスの布の素材は3種類です
- 油絵のキャンバスの布には織り目というのがある
- 油絵のキャンバスの布の、織り目で違う使い方
- 油絵のキャンバスの布に絵を描くには下地処理が必要
- 油絵のキャンバスの布に施す下地処理1「目止め」
- 油絵のキャンバスの布に施す下地処理2「地塗り」
- まとめ
油絵のキャンバスの布はこれを使おう
油絵のキャンバスの布を選ぶ場合、結論
として
油絵のキャンバスの布の加工のタイプは
- 「張りキャンバス」
油絵のキャンバスの布の素材は
- 「亜麻」(読み=あま)
油絵のキャンバスの布の織り目は
- 「中目」(読み=ちゅうめ)
油絵のキャンバスの布の下地処理は
- 「油彩・アクリル画用」か「油彩用」
を選べば良いかと思います。
「張りキャンバス」は、すでに木枠にキャ
ンバス生地が張ってあります。
「亜麻」で「中目」のキャンバスは張りキ
ャンバスを選んでいると頻繁に目にすると
思います。
亜麻は丈夫で、中目は細かい絵を描くこと
もできますのでおすすめです。
油絵でもアクリル画でも「下地処理」は必
要になります。
下地処理が施されているかどうかの判断基
準は、キャンバス表面が白いかどうかで
す。
キャンバスが白くなっていたら、下地処理
ありです。キャンバスが白くなかったら、
まだ下地処理が施されていない状態です。
下地処理ありの場合は、キャンバスやキャ
ンバスが置いてある棚に「油彩・アクリル
画用」または「油彩用」「アクリル画用」
などと説明書きがされていると思いますの
で、確認しましょう。
油絵を描きたいので「油彩・アクリル画
用」または「油彩用」を選べばOKです。
下地処理なしの場合はキャンバス生地に何
も塗っていない状態なのか、目止め処理が
施されている状態なのかの確認が必要で
す。
下地処理については記事の後の方で説明い
たします。
お店で何も説明書きがなければ、店員さん
に聞いてみましょう。
油絵のキャンバスの布の加工による販売方法は3種類です
油絵のキャンバスの布の加工による販売方
法は3種類です。
「キャンバスがどのような状態で販売され
ているか」キャンバスの使い方によってそ
れぞれ異なります。
キャンバスの布の加工による販売方法の3
種類は以下のとおりです。
- 「張りキャンバス」
- 「カットキャンバス」
- 「ロールキャンバス」
以上の3種類です。
油絵のキャンバスの布の販売方法1つ目は下地処理が施されていれば、そのまま使える「張りキャンバス」
「張りキャンバス」は、木枠にキャンバス
生地を引っ張ってタックス(キャンバス釘)
で固定したキャンバスのことです。
下地処理が施されていれば、油絵を描く私
たちは張りキャンバスを買うだけで油絵具
を塗ることができます。
念のため、ご購入前に下地処理が施されて
いるかのご確認をお願いします。
以下は、SMサイズ「張りキャンバス」
「亜麻」(麻)「中目」「油彩・アクリル兼
用」です。
以下は、F3号「張りキャンバス」「亜麻」
(麻)「中目」「油彩・アクリル兼用」で
す。
油絵のキャンバスの布の販売方法2つ目は、自分で張る「カットキャンバス」
「カットキャンバス」は自分で張るタイプ
のキャンバスです。
張りキャンバスの、木枠とタックス(キャ
ンバス釘)をなくした、キャンバス生地だ
けの状態のことをカットキャンバスといい
ます。
カットキャンバスはキャンバスの規格に合
わせてカットされているので、例えばSM
(227㎜✕158㎜)サイズの張りキャンバス
を作りたければ、
- SMサイズの木枠を買ってSMサイズの
カットキャンバスを買えばSMサイズ
の張りキャンバスを作ることが可能に
なります。
カットキャンバスも、ご購入前に下地処理
が施されているかのご確認をお願いしま
す。
尚、カットキャンバスを張るときは別途工
具が必要になります。
以下は、SMサイズ「カットキャンバス」
「亜麻」(麻)「中目」「油彩・アクリル兼
用」です。
SMサイズ「カットキャンバス」に合わせ
た木枠「SMサイズ」「桐材」です。
以下は、F3号「カットキャンバス」「亜
麻」(麻)「中目」「油彩・アクリル兼用」
です。
F3号「カットキャンバス」に合わせた木
枠「SMサイズ」「桐材」です。
油絵のキャンバスの布の販売方法3つ目は、自分で切って張る「ロールキャンバス」
「ロールキャンバス」は、カットキャンバ
スの大きい版です。
キャンバスの規格に合わせて売られている
わけではなく、ロール状になって販売され
ています。
なので、自分でキャンバス生地を切ってキ
ャンバスの規格に合わせて張りキャンバス
が作れるようにしなければなりません。
こちらのロールキャンバスも下地処理が施
されているかの確認が必要です。
以下は、「ロールキャンバス」「亜麻」
(麻)「中目」「アクリル画・油絵画用」で
す。
以下は、「ロールキャンバス」「亜麻」
(麻)「中目」「生地(何も塗られていな
い)」です。
油絵のカットキャンバス・ロールキャンバスを自分で木枠に張る時に必要な道具や材料
油絵のキャンバスを自分で張る時に必要な
道具や材料は、
- カットキャンバス、またはロールキャ
ンバス - ハサミ(またはカッターナイフ)
- 木枠
- 張り器
- 木槌(または金槌)
- タックス(キャンバス釘) です。
大きな画材屋さんに行けば全部揃います。
もちろんネットショップでも販売されてい
ます。
以下、張り器のご紹介です。
以下は、木槌です。
以下は、金槌です。反対側には釘抜きが付
いています。
以下は、タックス(キャンバス釘)です。
タックス(キャンバス釘)は鉄製とステンレ
ス製がありますので、ご注意くださいま
せ。
ステンレス製の方が鉄製より値段が高いで
す。
以下は、鉄製タックス(キャンバス釘)で
す。
以下は、ステンレス製タックス(キャンバ
ス釘)です。
ロールキャンバスを初めて自分で切る時の注意点
ロールキャンバスを初めて自分で切る時
は、キャンバスの規格に合わせるのではな
く、キャンバスの規格に余裕をもたせてカ
ットします。
例えばSM(227㎜✕158㎜)サイズの張りキ
ャンバスを作りたければ、
- SM規格横寸法227㎜
- キャンバス木枠の側面部分の寸法
- 張り器で引っ張れる長さが両端に必要
です。
縦も横同様で、
- SM規格縦寸法158㎜
- キャンバス木枠の側面部分の寸法
- 張り器で引っ張れる長さが両端に必要
です。
キャンバス生地に余裕がないと、貼り器で
引っ張れなくなるので用意した木枠の大き
さで張りキャンバスが作れなくなる恐れが
あります。
油絵のキャンバスの布の素材は3種類です
油絵のキャンバスの布の素材は大体3種類
で、 「亜麻」「綿」「化学繊維」があり
ます。
油絵キャンバスの布素材「亜麻」(読み=あま)
「亜麻」(麻)は丈夫で油の影響が少なく、
下地材の定着がよいのでキャンバスとして
は最適な素材です。
天然繊維の中で最も耐久性に富んでいると
言われています。
油絵キャンバスの布素材「綿」
「綿」は亜麻より安く、表面が滑らかで
す。
しかし、湿度による影響を受けやすくたわ
んでしまう可能性があります。
油絵では厚塗りにはあまり向かない素材で
す。
海外では亜麻の代用として使用されている
みたいです。
油絵キャンバスの布素材「化学繊維」
「化学繊維」は水分の影響が少ないので、
アクリル絵具など水性の画材に向いていま
す。
繊維はポリエステルなどの化学合成繊維が
使用されています。
化学繊維をキャンバスにする時、
- 綿とポリエステルの混紡糸
- 縦糸に綿・横糸にポリエステルを使用
したキャンバス
というような使われ方があります。
因みに混紡糸(読み=こんぼうし)とは、2
種類以上の異なった繊維を混ぜて一本の糸
にすることです。
油絵のキャンバスの布には織り目というのがある
キャンバスには織り目(読み=おりめ)とい
うものがあります。
織り目とは、織物の表面に表れた集合体の
ことです。布目とも呼びます。
この織り目を見分ける方法は、まずはじめ
にキャンバスの説明を見て、見た目や触感
で判断します。
織り目は大きく3種類あります。
- 「荒目」(読み=あらめ)
- 「細目」(読み=さいめ)
- 「中目」(読み=ちゅうめ)
以上3種類です。
「荒目」は織り目が大きいです。
キャンバス生地は見た目に凹凸があり触る
とデコボコを感じるほどの織り目です。
「細目」は織り目が細かいキャンバスで
す。
「中目」は荒目と細目の中間の織り目で
す。
油絵のキャンバスの布の、織り目で違う使い方
油絵のキャンバスの布の織り目「荒目」
「荒目」は強度が強いので大きな面積のキ
ャンバスに適しています。
凹凸の起伏が織り目の中で一番激しいの
で、細かい絵を描くのには向いていませ
ん。
油絵のキャンバスの布の織り目「細目」
「細目」は強度が弱いので、大きな面積の
キャンバスには適しません。
織り目が滑らかなので細かい絵を描きたい
方には良いです。
油絵のキャンバスの布の織り目「中目」
「中目」は荒目と細目の中間の織り目で、
一般的なキャンバス生地です。
おそらく最も使用されている織り目ではな
いかと思います。
お店に売っているもは中目が多いように感
じます。
油絵のキャンバスの布に絵を描くには下地処理が必要
油絵のキャンバスの布に絵を描くには下地
処理が必要です。
実店舗の画材屋さんやネットショップには
下地処理がされてるものが多く売られてい
ます。
下地処理には2段階ありまして、
- 1段階目は「目止め」
- 2段階目は「地塗り」
以上2段階です。
亜麻でご説明しますと下地処理は、まずは
じめに何も塗っていない亜麻のキャンバス
生地の上に目止めを行い、次に地塗りを行
います。
- 亜麻のキャンバス生地
- 目止め
- 地塗り
という具合に層が出来上がって、直接亜麻
のキャンバス生地に油絵具が触れないよう
に処理が施されます。
油絵のキャンバスの布に施す下地処理1「目止め」
油絵のキャンバスの布に施す下地処理1
「目止め」の目的は、酸化防止と織り目
が動かないように固定することです。
目止めの材料は膠などです。
膠(読み=にかわ)とは、獣類の皮や骨など
を水で煮た液を乾かして固めたものです。
目止め処理を施したキャンバスの見た目
は、キャンバス生地が透明で光っている
状態で、表面はてかりがあります。
以下、グルーキャンバスのご紹介です。
油絵のキャンバスの布に施す下地処理2「地塗り」
油絵のキャンバスの布に施す下地処理2
「地塗り」の目的は耐久性を高めること
や、絵具の発色を良くするために行いま
す。
地塗り材は様々ありますが、油絵でもアク
リル画でも使用できるジェッソがおすすめ
です。
ジェッソは容器からガラス容器などに注い
で、刷毛や筆などでキャンバスに塗るだけ
で作業が終了します。
あとは3~4日乾かせば、油絵具を塗ること
ができます。
ジェッソ以外の地塗り材には、油絵用の下
地材も販売されています。
以下、ジェッソのご紹介です。
以下は、油絵用下地材です。
以下は、こちらも油絵用下地材です。
まとめ
初めて油絵のキャンバスの布を選ぶ場合、
油絵のキャンバスの布のタイプは
- 「張りキャンバス」
油絵のキャンバスの布の素材は
- 「亜麻」
油絵のキャンバスの布の織り目は
- 「中目」
油絵のキャンバスの布の下地処理は
- 「油彩・アクリル画用」「油彩用」
を選びましょう。
また、カットキャンバスやロールキャンバ
スを選ぶときにも 油絵のキャンバスの布
の素材は「亜麻」、 油絵のキャンバスの
布の織り目は「中目」、 油絵のキャンバ
スの布の下地処理は「油彩・アクリル画
用」または「油彩用」 を選べば良いと思
います。
ロールキャンバスはとても面積が大きいの
で、最初に張りキャンバスやカットキャン
バスでキャンバスの使い心地を試してから
ロールキャンバスを購入されることをおす
すめします。
以上、油絵のキャンバスの布についてのご
説明でした。
最後までお読みくださいましてありがとう
ございます。