この記事では次のことをお伝えします。
配線モールの、壁への付け方が知りたい
Wi-Fiルーターや、スピーカーを壁掛けすると、ケーブルが長くなり、むき出しのままだと見た目が悪いし配線を切ってしまうおそれがありますよね。そんなとき、ケーブルをまとめて整理する方法のひとつに「配線モール」があります。
しかし、配線モールを壁に付けるにはリスクが伴います。
ちなみに筆者は、初めて配線モールを壁に取り付けたとき、取り付けから1週間ほどして落下させてしまいました。
Wi-Fiルーターを壁掛けし配線整理1週間後に落下!
ルーターはビス留めのため無事🤕
【原因】
・予めマスキングテープ(配線モール部分)を貼ってた
・粗面
・重かった
【対策】
・配線モール直付
・延長コード用部品使用
・電源アダプタ直付 pic.twitter.com/s4UCHR9ssx— 会社員ブロガー、takeshi (@hamatti1009) April 2, 2022
現在では落下することなく、壁に配線モールが設置できています。
その失敗から学んだことも含めてご紹介します。
- 配線モールを壁に付ける場合、壁への負担(汚れ、穴)は覚悟しましょう
- 配線モールを壁に付ける方法は大きく4つある
- 配線する距離、重量、壁の状態を考慮して失敗しない付け方をしよう
もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。
★もくじ★
配線モールとは?
配線モールとは、床や壁などにケーブルを固定するための材料です。
ケーブルの保護、ケーブルの収納、目かくしなどを目的に使われ、結果的にコード類の整理ができます。コード類を整理することを「配線整理」と言います。
配線モールは、配線整理に使われる一般的な材料です。
配線モールの材料
配線モールの材料は、モール(直線)、マガリ、デズミ、イリズミなどです。(ELPAの名称より抜粋)
モールは、壁側に設置する「ベース」と、コードを隠すときにかぶせる「カバー」が一体となった直線の材料です。
モールには号数があり、0号(またはミニ)~3号ほどがホームセンターで販売されています。号の数字が大きくなると内寸面積が大きくなり、その分収納力も上がっていきます。
配線モールで配線整理する場合、ベースとカバーに分解してから、カットまたは切らずに壁にベースを取り付け、ベースにコードを収納し、カバーをかぶせます。マガリ、デズミ、イリズミなどの各コーナーにそれぞれのパーツを被せて完成となります。
ちなみにモールの長さは1mと2mが一般的です。
配線モールを壁に付ける場合は覚悟が必要
まず最初に、壁に配線モールを取り付けたら壁が汚れることを覚悟しましょう。
壁につけるには、なにかしらの「粘着物」がついたり「穴」があいたりするからです。
なので、たとえ「汚すまい」として最小限にとどめたとしてもリスクがあります。
一番リスクの少ないと思われるマスキングテープを使った方法でも、下記の可能性があります。
- 経年で色が変わる
- はがすとき壁紙がはがれる
- 配線モールが落下する
配線モールを壁に取り付ける4つの方法
配線モールを壁に取り付ける方法は3つあります。
1.両面テープを使う
はじめから両面テープがついているタイプのモールと、両面テープがついていないタイプのモールがあります。
あらかじめついている両面テープは粘着力が強めで、一度壁紙にはると、のちのちはがすときに壁紙がはがれてしまうおそれがあります。
また、上記のリスクがあるので、強く押し付けて接着したあとは取り付け位置を変えることが難しくなります。
ゆっくりとはがすなどして設置位置を変える必要があります。
養生せずに両面テープを使用したら、「はがれ」や「変更不可」の可能性があると覚悟しましょう。
そのため、計画的な作業が必要となります。
また、賃貸物件で使用すると、配線モールをはがすときに壁紙もはがれてしまう可能性があります。
賃貸物件だけど、どうしても両面テープで貼りたい場合は、「はがせる両面テープ」もあります。
はがせる両面テープ壁紙用15 1.5T3971(1巻)
逆に「もう剥がさない」という方は両面テープ付きのモールでOKです。
くぎやアンカー、ビスを使いたくない場合→両面テープ付き
くぎやアンカー、ビスなどを使う場合→両面テープなし
上記のように使い分けると良いかもしれません。
2.ホッチキスを使う
ホッチキスを使う方法です。
ホッチキスの穴は筆者が知っている限りでは最小の穴の大きさです。
配線モールに穴をあけてからホッチキスを壁に向かって打ち込む方法です。
または、ホッチキス留めしたポリプロピレンのシートの上に配線モールを両面テープで貼り付ける方法です。
マスキングテープを使用していないので、マスキングテープのあとが付きません。
3.くぎを使う
くぎは、石膏ボードに使用するフックの石こうくぎがおすすめです。
石こうくぎとは丸い本体から石こうくぎが3本出ているタイプのくぎです。
くぎを1本使う場合は配線モールを支持できません。なので、抜けてくる可能性があります。
その点、フックの石こうくぎは3本のクロスで留めるため、抜けにくい作りになっています。
上記は「極力穴の大きさを最小限にしたい」とホームセンターの店員さんに聞いたところご提案いただいた方法です。
ただし、3本それぞれ角度がちがいます。くぎが折れないようにまっすぐ打ち込む必要があります。
4.アンカーやビスを使う
さいごに、アンカーやビスです。アンカーやビスは、もっとも支持力が高い材料です。一番確実な方法ですね。
ただし、石膏ボード部分にはあらかじめアンカーを打ってから、ビスを打つ必要があります。
また、配線コードのスペースを確保するために、でっぱらない平たいビスを使うと良いです。配線モールの収納にはなるべく配線コードのスペースを取りたいですからね。
配線モールを壁に取り付けたら、何かしらのリスクが伴います。
「支持力」を取るか「壁紙の状態」を取るか。
どの方法がより良いか考えてから取り付けましょう。
壁へ固定する材料 | メリット | デメリット |
両面テープ | 全体的に支持 | 壁紙の剥がれ・変色の可能性 |
ホッチキス | 支持力あり | 小さな穴があく |
くぎ | 支持力高め | 3つ穴があく・モール内が狭くなる |
アンカー・ビス | 支持力高め | 大きな穴があく |
配線モールを壁に貼る前に決めること
マスキングテープを貼るかどうか
配線モールを取り付ける前に、壁に養生材としてマスキングテープを貼るかどうかを考えましょう。
あらかじめ壁にマスキングテープを貼るときのメリット、デメリットは以下です。
メリット | デメリット | |
マスキングテープ |
壁に傷がつきにくい |
あとが残る可能性あり 落下する可能性あり 壁紙がはがれる可能性あり |
壁に傷がつきにくい特徴があるマスキングテープですが、粘着性によっては支持力が足りなく、せっかく苦労して設置した配線モールが落下する可能性があります。
Wi-Fiルーターを壁掛けし配線整理1週間後に落下!
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逆に、強力なマスキングテープの場合は支持力は高くなりますが、あとが残ったり壁紙がはがれるリスクもあります。
賃貸で配線モールを壁に付ける場合はマスキングテープで養生してから配線モールを取り付けましょう。
ただし、あとが付く可能性があることと、配線モールが剥がれ落ちる可能性も頭に入れておいてください。
- マスキングテープテープを貼る
- 配線モールのベースを貼り付ける
- 配線をベースに収納する
- 配線モールのカバーを取り付ける
- コーナーカバーを取り付ける
配線モールの手順の前にマスキングテープを貼っておけば、あとは通常の配線モールの取り付け手順を行うだけです。
ちなみに、マスキングテープと両面テープはしっかり接着します。
しかし、コード類に重さがあり、凹凸がある壁紙の場合、マスキングテープの接着が弱まります。最悪の場合、全て落下します。
手直しは配線モールについたマスキングテープはがしからとなり、気分がなえます。
さきほどお伝えしたとおり、マスキングテープと両面テープはしっかりくっついています。
なので、きれいにはがすのが大変です。
日曜日に取り付け、月曜日の仕事帰りに落下した配線モールは見たくないですよね。
新規に設置するより作業量が増えますから。
配線モールの選び方
配線モールの選び方です。
前提として、コーナーを使う場合「モール」と「コーナー」のメーカーは統一させましょう。
理由は、メーカーによってサイズがちがう可能性があるからです。
配線モールには、直線部分の「モール」部分と、マガリ・デズミ・イリズミなどの「コーナー」部分があり、それぞれ別々に販売されています。
なので、「モール」と「コーナー」のメーカーを統一させると規格が合い、設置しやすくなります。
店舗(ホームセンター)
配線モールを店舗で購入する場合は、ホームセンターがおすすめです。
配線モールの設置箇所にコーナーがある場合は、白色のものが手に入りやすいです。
逆にコーナーが必要ない場合は、色にかかわらず好きな配線モールを選ぶことができます。
ホームセンターは色のバリエーションが少ないので、こだわりたい方はネット通販での購入となるかと思います。
「少量」「白系希望」または「コーナー不要」で購入の場合はホームセンターがおすすめです。
ネット通販
一方、ネット通販だと色のバリエーションもコーナーの種類も豊富なので、お部屋の各場所の色に合わせた購入が可能です。
色にこだわりがあり、多く買う場合はネット通販が良いですね。
ただし、送料がかかる場合があります。
「大量」「色のこだわり」があればネット通販がおすすめです。
配線モールに必要な材料
今回筆者が壁に配線モールを付けたときに購入したものです。
材料名 | メーカー | 商品名 | 仕様 | 価格(税込) | 購入場所 |
配線モール | ELPA | T付モール | 1号/2m/ホワイト | ¥360 | ホームセンター |
モールマガリ | ELPA | T付モールマガリ | MM-1H(W)1号マガリ/ホワイト/2個セット | ¥195 | ホームセンター |
モールデズミ | ELPA | T付モールデズミ | MD-1H(W)1号デズミ/ホワイト/2個セット | ¥195 | ホームセンター |
モールイリズミ | ELPA | T付モールイリズミ | MI-1H(W)1号イリズミ/ホワイト/2個セット | ¥195 | ホームセンター |
両面テープ | ニトムズ | 超強力両面テープ | 品番T 4541 多用途 幅20㎜×長さ1.5m 厚さ0.8㎜ | ¥525 | ホームセンター |
延長コード | パナソニック | ザ・タップQ | WHA 2433WP ホワイト/3コ口4m | ¥891 | 家電量販店 |
延長コードホルダー | パナソニック | ザ・タップシリーズ専用ホルダー | WHA2600P/※木ねじ別売り | ¥252 | 家電量販店 |
ちなみに、延長コードホルダーに使用した別売りの木ねじは以下を使用しました。
配線モールを購入するときは、あらかじめどのくらいの長さが必要なのか配線経路の長さを測ります。余裕を持った長さのモールを購入しましょう。
また、配線モールのコーナーパーツは配線の向きを変えるときに使用します。同じ壁で向きを変える時、壁の面が変わる時に使用していきましょう。
直線部分でつなげる場合は、ジョイントがあるようですが、お好みで大丈夫です。
ジョイントを使用しなくても配線モールの両端が密着していれば、ほとんどつなぎ目があるかないかわからないからです。
逆に左右のバランスが悪いところにジョイントを取り付けて、見た目が悪くなる可能性も考えられます。
配線モールの色選びの基準|店舗は「白」基準で
配線モールには複数のカラーがあります。
白、黒、黄土、木目などです。
なかには、凹凸のある壁紙を貼ったような白い配線モールもありますよ。
基本的に単色は安価で、凝った作りのものは高価な傾向があります。
色にこだわりがあり、直線のみ配線整理する場合は、場所によって色を使い分けます。
逆にこだわりがない場合はすべて白系がおすすめです。
ホームセンターで購入する場合、材料がそろっている色は白系が多いからです。
特にコーナーパーツは、白系以外の品ぞろえがあまりよくありません。
これはホームセンターの規模や売り方にもよりますが、配線整理する箇所にコーナーがあれば白系を基準に選んだほうが良いかと思います。
色にこだわる人の色合わせ|サンプルを用意しよう
なるべく壁紙と配線モールの色を合わせて配線整理部分を目立たなくさせたい場合、色合わせの方法は2つあります。
- 自宅の壁紙サンプルを店舗に持っていく
- ためしに1本購入して、自宅の壁にあててみる
「配線モール設置箇所」と「サンプル採取場所」の壁紙が一緒なら、クローゼットや納戸などの目立たない部分の壁紙をカッターで切り取ってお店に持っていきます。
一方、「配線モール設置箇所」とクローゼットなどの「サンプル採取場所」の壁紙がちがう場合は、「配線モール設置箇所」の目立たない部分から壁紙をカッターで切り取って持っていくようにしましょう。
もし、サンプルを持っていくのが嫌な場合は、「配線モール設置箇所」の壁紙をカメラで撮影し、店舗にカメラを持っていくと再現性が高いかと思います。
または、1本犠牲になるかもしれませんが、ホームセンターで自宅の壁紙と似ている色の配線モールを購入して、自宅の壁紙にあててみれば確実ですよね。
ちなみに、配線モールの長さはホームセンターに1mと2mが置いてあり、1mの方が種類は豊富ですね。
配線モール取り付けに必要な工具
配線モールに必要な工具は以下です。
- 鉛筆(ペン)
- 水平器
- カッターナイフ
- ドライバー(穴をあけても良い場合)
- ニッパー(モールカッターの代用)
- ハサミ
- メジャー
- インパクトドライバー(ドライバーだけでもOK)
ほとんど100円ショップにあるもので間に合うと思います。
配線モールをカットする工具はさまざま紹介されています。その中で、筆者のおすすめは「ニッパー」です。
ニッパーはノコギリやカッターの動きである「刃の往復」ではなく材料をはさんでカットするタイプです。なので、一瞬でモールをカットできます。
また、刃の往復を利用していないので、モールの細かな切れ粉が出ません。
テコ型の爪切りのように、対象物を「パチン」とはさんでカットします。
- ベースの端1回、ベースの端1回、折る
- カバーの端1回、カバーの端1回、折る
ベースとカバー合わせて計4回カットする必要がありますが、すぐにカットできます。
そして、ニッパーは針金をカットするときに重宝する工具です。
もしかしたら、工具セットに付いているご家庭もあるかもしれません。なので、モール専用のカッターを買わずに配線整理ができますね。
ただし、ニッパーはまっすぐ切ることができません。刃がやや曲線を描いているからです。
なので、切れ味にこだわる人はモールカッター、直線にこだわる方はノコギリのような直線の刃の工具がおすすめです。
とはいえ、直線同士で配線整理しなければ切れ端はコーナーにかくれます。
なので、そんなに神経質にならなくても良いかと思います。
それに、直線同士をつなぐ場合は「購入時の配線モールの両端」を使えばきれいに配線整理できますよ。
ニッパー
モールカッター、またはノコギリ
上記のように使い分けましょう。
配線モールのカット方法
配線モールのカット方法です。
配線モールはホームセンターに「1m」か「2m」のサイズで販売されています。
なので、それより短い場合は必要なサイズにカットして配線整理します。
なかには「はさみで切れるモール」も販売されていますが、一般的なモールより値段は高めのようです。
1.壁のサイズを測り、モールに印をつける
まずは、壁のサイズを測ります。
直線のみの場合は目いっぱいの寸法でかまいませんが、コーナーがある場合は、コーナーの分やや短く設定します。
配線モールのカバーとコーナーがダブればOKです。
それらを頭に入れつつ、モールにカットする寸法の印をつけます。
2.モールの「ベース」と「カバー」を分解する
次に、モールのベースとカバーを分解します。
3.カットする
最後に配線モールをカットします。
カバーの端×2回カットし、折って切断
ベースの端×2回カットし、折って切断
ニッパーでカバーの端をカットし、
つづいてカバーのもう一方の端をカットします。
ニッパーで配線モールの両端をカットしてたら「くの字」に曲げて折ります。
折れない場合は、「くの字」「逆くの字」「くの字」…と繰り返すと、最後には折れます。
ベースもカバーと同じやり方でカットできます。
上記のようにして配線モールのカバーとベースをそれぞれカットしていきましょう。
ベースに両面テープが付いているモールの場合、折っただけでは剥離紙が切りはなせません。
なので、その場合はカッターナイフで剥離紙を切りはなしましょう。
配線モールカットにカッターナイフはおすすめしない
配線モールをカッターで切るのはおすすめしません。
理由は、あまりメリットがないからです。
- 力が必要で、切れない
- すべってケガする可能性
また、モールが切れずに強く押し付けた結果、モールが割れる可能性があります。一度割れたら、筋がついてモールがだめになってしまいます。
ケガや材料の無駄につながる可能性があるので、カッターはやめておいたほうが良いです。
筆者はカッターナイフをためしましたが、直感的に「時間がかかりそう」「ケガしそう」だと思い、作業を中断して100均にニッパーを買いに行きました。
配線モールの取り付け方法
配線モールの取り付け方法です。
1.カットするモールの長さを計測する
カットするモールの長さを計測します。
配線途中にコーナーがある場合、短めにカットします。
配線に余裕を持たせるためと、コーナーパーツをかぶせやすくするためです。
コーナーをかぶせても配線が見えないくらいに配線モールとコーナーパーツをダブらせます。
2.ベースの両面テープの剥離紙をはがす
配線モールのベース部分に付いている両面テープの剥離紙をはがします。
あらかじめ配線モールに付いている両面テープは、粘着力が強いので壁紙の上にそのまま貼ると、はがすときに壁紙もはがれるおそれがあります。
一度貼ってしまうと、手直しするときはがすのが大変なので計画的に作業しましょう。
とはいえ、最初の場合はなかなかうまく配線整理できないと思います。貼ってしまった配線モールはゆっくりはがすとはがれてくれます。
3.壁に配線モールのベースを貼る
壁に配線モールのベース部分を貼ります。
天井や巾木の端などに沿って配線モールを取り付ける場合は、綺麗に仕上がります。
理由は、天井や巾木の端などのガイドがあるからです。
逆に、壁の真ん中など周りに水平・垂直のガイドがない場合は、モールの貼り付けに苦労します。
水平・垂直が取れないからです。
そんなときは、水平器をあてながら配線モールを取り付けます。
取り付けたい配線モールの上の端や下の端に水平器をあて、壁につけながら水平・垂直を取ります。水平器をガイドに配線モールを取り付ければOKです。
コツとしては、一気に貼るのではなく、モールの上下または左右どちらか一方の部分を水平・垂直がとれている水平器にあてて壁に貼り、徐々に全体を貼っていくとうまくいきます。
※天井や巾木をガイドにして配線モールをつける場合は、あらかじめカバーする分の幅を考慮して、やや天井、または巾木からはなしてベースを取り付けましょう。ベースより、カバーのほうが幅が広いですからね。
4.ベース内に配線を収納する
ベース内に配線を収納しましょう。
5.カバーをかぶせる
コードを収納したら、カバーをかぶせます。
一気にはめるのではなく、端の方から順番に少しずつはめていくとうまくいきます。
6.コーナーパーツをはめる
最後に各コーナーにコーナーパーツをはめれば完成です。
あとは、配線モールを設置する箇所に合わせて、①から⑥までを繰り返しましょう。
なお、両面テープなしの配線モールを購入した場合は、両面テープを貼るか、そのまま使用するかを決めましょう。
くぎやビスで配線モールを取り付ける方法
壁にくぎやビスを打って配線モールを取り付ける場合は、上記の取り付け方法の「③壁に配線モールのベース部分を貼る」のあとに、配線モールのベース部分に打ち込みます。
「フック用のくぎ」を使用する場合は、大きめの配線モールが必要にです。
理由は、本体が大きいからです。
なので、配線ができるようにあらかじめ大きめのモールを購入しておく必要があります。
※石膏ボード部分にビスを打つ場合は、あらかじめアンカーを打つ必要があります。アンカーは、作業の一番最初に打っておきましょう。
- 配線モール箇所にアンカーを打つ
- 壁に配線モールのベース部分をあて、水平・垂直をとる
- ビスを打ち、配線モールのベースを固定する
上記の工程を終わらせてからベース内に配線を収納していきます。
くぎやビスを使うと穴はあきますが、支持力が高いですね。
なお、配線モールの設置距離にもよりますが、等間隔でビスを打ちましょう。
また、なるべく低頭の木ねじを使いましょう。
理由は、面積の大きな木ねじを使うと、配線モールの内寸が小さくなるからです。配線モール内寸が小さくなると、コード類が入らなくなる可能性があります。
●ピタッと浮きなし木ねじ(低頭木ねじ)
電源アダプタを壁に設置する場合
コードの途中に電源アダプタがある場合は、電源アダプタを取り付けなければなりません。
結論としては、電源アダプタは両面テープで壁に直接貼りましょう。
電源アダプタは、手で持ってみて重量がないと思っていても、マスキングテープに貼り付けるだけでは落ちてしまう可能性があります。
なので、壁に電源アダプタを設置する場合は電源アダプタにマスキングテープを貼り、マスキングテープの上から強力両面テープを貼り、壁に直接貼ります。
電源アダプタ裏にマスキングテープを貼った上に、強力両面テープを貼った状態です。
また、今回設置した電源アダプタは、ルーター側、電源プラグ側で、コードの太さがちがいました。
また、本体から出ているコードの位置もチグハグだったので、配線モールの設置では高さ調節が必要でした。
配線途中の電源アダプタを設置する場合は、上記のようなイレギュラーも発生するので、気を付けましょう。
延長コードを壁に設置する場合
延長コードを配線モールの途中に設置する場合は、マスキングテープや両面テープでは落下します。
なので、専用のホルダーでしっかり支持しましょう。
マグネットで取り付けられる延長コードも販売されていますが、磁石がつく壁のお宅はなかなかないと思います。
なので、専用のホルダーをビスを使って設置します。
壁にビスで延長コード用ホルダーを固定します。
とりつけたホルダーに延長コードを取り付けます。
壁に延長コードが固定できました。
なお、延長コードだと、どれでも良いわけではなくて、延長コードに適合する専用ホルダーを購入しないといけません。
なので、延長コードを壁に設置する場合、延長コードと専用ホルダー両方購入する覚悟でいてください。
●ザタップQ
配線モールを壁に付ける場合「距離、重量、壁の状態」を考慮する
配線モールを壁に付ける場合「配線の距離」「コード類の重量」「壁の状態」を考慮してから取り付けましょう。
マスキングテープ | 両面テープ・くぎ・ビス | |
配線の距離 | 短い | 長い |
配線の重量 | 軽い | 重い |
壁の状態 | 平滑(ツルツル) | 粗面(デコボコ) |
配線距離が短く、重量が軽い場合はマスキングテープを養生した上で配線モールを設置しても良いです。
逆に、距離が長く、配線の重量が重い場合は、両面テープや石こうくぎなどで固定しましょう。
また、壁紙の状態は粗面の場合は粘着力や支持力の強いものを使用する必要があります。
その際は、両面テープを使用することによる「壁紙のはがれ」や石こうくぎ、アンカー、ビスなどを使用することによる「穴があく」ことを覚悟しましょう。
ちなみに筆者の例でいうと、
- 壁の状態:粗面
- 配線距離:4m
- 重量物:電源アダプタ×2、延長コード
マスキングテープで落下しない距離の目安として、だいたい1mほどの配線整理だと思っています。
なので、コードのみで1m以内の配線モールだったらマスキングテープをしてから配線モールを設置しても落下が少ないかな、と思います。
Wi-Fiルーターを壁掛けするときも考慮すべき3つのポイント
Wi-Fiルーターを石膏ボード部分に取り付けるとき落ちたら大変!
配線モール設置後の落下の原因
配線モールの落下は、本当にめんどくさいです。
せっかく配線モールで配線整理したのに、もう一度配線モールを付け直さないといけないからですね。
新規で配線モールを取り付けるよりやり直すことは大変です。
- 配線モールから両面テープをはがす
- 配線モールを全て取り外す
- 両面テープを全てのモールに貼り直す
- 配線モールを取り付け直す
上記のように、新規で作業するよりやることが多くなるからですよね。
また、同じような長さの配線モールを付けていた場合、モールに番号を書いておかないと、いざ取り付けるときに寸法が足りない場合も出てきます。
マスキングテープで配線モールが落ちた条件
マスキングテープで配線モールが落下した主な条件です。
- 粗面
- 重量あり(電源アダプタ、延長コード、コード4本)
- 長さ4mほど
筆者宅の壁紙は、不規則な筋があるので、場所によって支持力が低下した可能性があります。
ちなみにマスキングテープは、「100均」のものと「ホームセンター」で購入した和紙素材のものを使用していました。
和紙素材のマスキングテープは塗装などで使用するタイプのマスキングテープで、粗面用ではありませんでした。
粗面用のマスキングテープは緑色だったので、「白い壁に緑色のものは貼りたくない」と思っていたんですね。
なので、粗面用のマスキングテープを貼っていたら結果はちがっていたかもしれません。
しかし、配線の途中に重量のある「電源アダプタ」と「延長コード」があり、落下する前はその部分からはがれていったので、結果は同じだったのかもしれません。
このように、粗面でしかも筆者のように配線の途中に電源アダプタや延長コードなど、ある程度重量のある場合は注意が必要です。
配線モール落下後の手直し
配線モール落下後の手直しは、マスキングテープを除去するところからスタートしました。
- 壁に貼ってあったマスキングテープを除去
- 配線モールに貼ってあったマスキングテープを除去
- 電源アダプタ裏側に貼ってあったマスキングテープに強力両面テープを貼り直す
- 電源アダプタを壁に直付け
- 延長コード裏側のマスキングテープと両面テープを除去
- 延長コード用ホルダをビスで設置
- 延長コードを延長コード用ホルダに取り付け
- 配線モールを全て両面テープで直付け
以上で改善しました。
配線モールで配線整理するメリット
配線モールで配線整理するメリットは以下です。
- 掃除しやすい
- 見た目にもスッキリ
- スペースの確保
配線モールで配線整理するデメリット
配線モールで配線整理するデメリットは以下です。
- 壁紙や石膏ボードなどを犠牲にする
- マスキングテープを使用したら落下のおそれあり
配線モールをマスキングテープで取り付けら、落下して最悪の場合再設置することになります。
また、穴をあけたら穴埋めのための補修をしなければなりません。
迷う配線モールの号数の決め方
初めて配線モールをあつかう場合、コード類が複数あると号数の決め方に迷うと思います。
そんなときは、入れたいケーブルがちゃんと入るか確認するために、店舗にケーブルを持って行くのが確実です。
ですが、延長コードや電源アダプタなど、かさばるものがあったりしますよね。
また、Wi-Fiルーターの場合は使用中ならお店に持っていけないと思います。
そんなとき、おためしで配線モールを購入しておくと、モールに収納して確認することが出来ます。
または、配線モールの内寸面積と配線モールに収納する予定のコード全ての配線の面積を測っておけば入るかどうかの目安になるかもしれません。
- 配線モール:1号内寸96㎟
- コード寸法:15㎟(Φ3㎜×2本)
- アダプタケーブル寸法:20㎟(5㎜×4㎜)
配線モールの号ごとの内寸と内寸面積と収納目安
配線モールの号ごとの内寸(ELPAの説明を抜粋)、内寸面積を出してみました。
コード類の容量がわからなくて購入に迷ったら、ぜひ参考になさってください。
号数 | 内寸幅(㎜) | 内寸高さ(㎜) | 面積 | 収納目安 |
ミニ(木目・壁紙タイプ) | 9 | 5 | 45㎟ | LANケーブル1本 |
1号 | 12 | 8 | 96㎟ | LANケーブル1本、またはタップコード1本 |
2号 | 16 | 8 | 128㎟ | LANケーブル2本、またはタップコード2本、またはLANケーブル、タップコード各1本 |
3号 | 21 | 11 | 231㎟ | LANケーブル3本、またはタップコード3本、VVF1.6×2C3本、またはLANケーブル、タップコード、VVF1.6×2C各1本 |
※なお、メーカーによってサイズが異なる場合があります。
まとめ
- 配線モールを壁に付ける場合、壁への負担(汚れ、穴)は覚悟しましょう
- 配線モールを壁に付ける方法は大きく4つある
- 配線する距離、重量、壁の状態を考慮して失敗しない付け方をしよう
筆者がWi-Fiルーターを壁掛けのための配線モールによる配線整理でした。4mの中に電源アダプタや延長コードがあり、重量に負けたマスキングテープが見事に落下して結果的に配線モールの設置やり直しという最悪の事態でした。
マスキングテープを養生した初日の作業時間は2~3時間でしたが、その後配線モールが落下したため、手直しに同じ時間くらいかかってしまいました。
壁につける傷を最小限にしたいと思っていましたが、その気持ちが結果的にやり直しを強いられることになりました。
とはいえ、配線が目立たなくなり、Wi-Fi環境も改善できました!
失敗があったので、「簡単に」とは言えませんが、配線モールが落ちる可能性があることも頭に入れつつ、効率よく作業できる手助けになれば幸いです。
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