- 油絵の油壷の使い方が知りたい
- お手入れ方法はあるのかな?
- どんな物があるのかな?
- 油壷がない時はなにかの容器で代用できるかな?
こういった疑問に答えます。
★もくじ★
油絵の油壷の使い方を解説
油絵で使う油壺の使い方を解説します。
油壺は、油絵具と混ぜるための画溶液を入れるための容器です。(絵具を混ぜずに画用液だけで使う場合もあります)
油絵をするには、何かしらの容器が必要です。
理由は、画用液は油絵具の溶剤だからです。
具体的には…
- 水彩・アクリル画→溶剤:水
- 油絵→溶剤:画用液(オイル)
以上のとおりです。
そして、それぞれの溶剤の容器が下記です。
- 水→バケツ(筆洗器)
- 画用液(オイル)→油壷
- 筆洗油→筆洗器
上記のとおりです。
油壺と筆洗器は、油絵を描くときに使用します。
水彩・アクリル画は筆を洗うときも、絵具を薄めるときも水だけでOKですが、油絵の場合は、製作途中に筆を洗う時は筆洗油、絵具を薄めるときは揮発性油や乾性油などの画用液を使います。
なので、絵具の硬さを調節して描くときのための画用液を入れる容器が油壷になるわけです。
水彩・アクリル画では水が入った筆洗器をそばに置いていますが、油絵も同様に油壷と筆洗器をそばに置いてすぐ使えるようにします。
油絵の油壺の使い方手順
油壺の使い方手順は以下です。
- 油壺の容器についているクリップをパレットに設置する
- 油壺の蓋を開ける
- 油壷に容器の少しの画溶液を入れる
- 筆に画溶液を少し含ませてから油絵具をつけて柔らかさを調節する
- 油絵具がちょうど良い硬さに溶けたら色を塗る
上記のような感じです。
順番に解説します。
油壺の容器についているクリップをパレットに設置する
油壺の容器は必ずクリップをパレットに設置しましょう。
理由は、そのままだと不安定だからです。
具体的には…
- そもそも下にクリップが付いているから少し傾いている
- 小さいものは軽いので、なにかに当たると倒れる可能性がある
上記のとおりです。
なので、油壺の容器は必ずクリップをパレットに設置して固定しましょう。
油壺の蓋を開ける
ここは、蓋を開けるだけで問題ないです。
油壷に少しの画溶液を入れる
油壷に画溶液を入れますが、少しで大丈夫です。
理由は、3つです。
- 少量の画溶液で絵具が溶けるから
- こぼして無駄になるリスクがあるから
- 濁らせてしまったとき無駄になるリスクがあるから
なので、はじめのうちはほんの少し入れて使ってみて、足りなければオイルを足すスタイルで良いです。
はじめは思った以上に絵具が溶けるので、少なすぎる量で絵を描いてみましょう。
筆に画溶液を少し含ませてから油絵具をつけて柔らかさを調節する
筆は、必ず画溶液につけてから、油絵具につけましょう。
理由は2つです。
- 油絵具が先だと筆が絵具の粘りに負けて傷む
- 油絵具が先だと筆の奥の方の絵具が溶けきれない
以上です。
なので、筆は油壺の中の画溶液に浸してから絵具につけましょう。
ちょうど良い硬さに溶けたら色を塗る
パレット上で絵具の硬さを調節してから塗りましょう。
具体的には…
- 画用液がゆるいと思ったら、絵具をすくう。またはティッシュや布などに画用液を拭って油分を落としてから筆を絵具につける
- 絵具が硬いと思ったら、筆についた絵具をパレットの一箇所に拭い、再びオイルをつけてからパレットに拭っていた絵具に浸す。
上記のような感じです。
なので、パレット上でお好みの絵具の硬さに調節してから塗りましょう。
以上、油壺の使い方でした。
ちなみにオイルを使う時は、多少筆に絵具が付いていてもそっと油壺の容器に入ったオイルをつければ、オイルが絵具で濁らずにすくい取ることができます。
油絵の油壺の形の種類
油壺の形の種類は大体3種類です。
- 筒型
- そろばん型
- 2つの壺が組み合わさったもの
上記のとおりです。
筒型は寸胴なので掃除しやすいです。
そろばん型はこぼれにくく少量でも使いやすいという特徴があります。
2つの壺が連なった油壷には、揮発性油とペインティングオイル、または揮発性油と乾性油を入れ分けて量を調節しながら使います。
描き方として、はじめは揮発性油で下塗り、絵の完成に近づくほど乾性油を多めにします。
または、揮発性油で下塗りしたあとに、全てペインティングオイルで油絵具を溶いて描いてもOKです。
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ホルベイン 油つぼNo.4A 真鍮製・筒型
ホルベイン 油つぼNo.2 真鍮製・ソロバン型 小
油絵の油壺の素材
油壺の素材は以下です。
- 真鍮
- プラスチック
- 陶製
上記のような感じです。
素材はお好みで大丈夫です。
油壺のお手入れ方法
油壺のお手入れ方法です。
- ビニール袋にティッシュや新聞紙を入れ、水を加える
- 油壷に残った画溶液をビニール袋に捨てる
- 油壷に付いた画溶液をティッシュなどで拭き取る
- 拭き取った油壷にブラシクリーナーを入れて洗浄する、または石鹸を使って洗う
- 油壺の水分を拭き上げる
以上です。
画溶液などの廃液が入ったビニール袋は、しっかりと口を閉めてから、可燃ごみに捨てます。
油壷お手入れの注意点
なるべく毎回油壺を掃除しましょう。
理由は、2つです。
- 液状のオイルは掃除しやすいから
- オイルを無駄にしなくなるから
上記のとおりです。
順番に解説します。
液状のオイルは掃除しやすいから
これは、制作後のオイルを処分することになり、清潔を保てるからです。
1日や2日放置してもガチガチに固まったりはしませんが、掃除の頻度が少ないと落ちきれない汚れがたまって固くなる可能性が出てきます。
オイルを無駄にしなくなるから
毎回掃除するとなると、オイルを無駄にしないように気をつけるはずです。
なので、オイルの瓶から出す量も考えて使うはずですね。
とはいえ、作品に影響が出ては意味がないので、オイルは必要な量を出しましょう。
油絵の油壷の代用
油壺の代用は2つあります。
- ガラス容器
- 陶器の絵皿
以上です。
おそらく上記2つ以外にも代用できるものはあると思います。比較手に入りやすいのは上記2つかと。
メリットは下記です。
- 手に入りやすい
- 口が広いから大きめの筆でも使える
- 口が広いから掃除しやすい
以上です。
デメリットは下記です。
- フタがない
- パレットに設置できない
- 平たいから場所を取る
上記のとおりです。
代用を使っても問題ありません。
なので、油壺か油壺の代用、どちらで油絵を描くかはお好みです。
【日本製】ガラス小鉢 3個セット アデリア Φ120×H55mm
陶器製 深型 絵具皿 径85mm
まとめ
油絵で使う油壺について解説しました。
- 油壺は、画溶液を入れるための容器です
- 基本的には、画用液を筆に含ませてから絵具につけて使います
- 油壺は形、素材様々。清潔に使用しましょう。代用も可能です
以上、油絵で使う油壺の解説でした。
最後までお読みくださいましてありがとうございます。
それでは早速今から油絵を始めましょう。