画用液?薄め液?油絵で使う画用液って何があって何を使う?

「油絵具はこってりしていて硬いから薄め て絵具の伸びを良くしたいけど何を使って 薄めたらよいかわからない。もしかして薄 め液っていうものを使えばいいのかな?」

「画材屋さんにいっぱい小瓶が置いてある けど何がなんだかさっぱりわからない。」 という方はいませんか?

たしかに画材屋さんには多くの小瓶が並ん でいて、何を買ったらよいかわかりませ ん。

私もよくわからないので、よかったら私と 一緒に「油絵の画用液」について勉強して いきましょう。

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油絵の薄め液と画用液とは?

薄め液とは、油絵具を薄めて粘り具合いを 調整するために用いられる溶液です。油絵 では画用液のことをまとめて「薄め液」と 言っているのかな?と思っています。

画用液は溶き油のことで、油絵制作で使わ れる油絵具の補助の溶液です。油絵具単体 にはできない効果、表現が与えられます。

つまり表現力が上がるということですね。

油絵具では水彩絵具やアクリル絵具のよう に、水で絵具が溶けないので必要であれば 水の代わりにこのような画用液を買い足す ことになってくるわけです。

油絵で画用液(薄め液)を使うとこんな効果が得られる

艶の調節、絵具の伸びをよくする、画面保 護、透明度を高める、乾燥を速めたりして 調整するなどの目的で画用液を使用しま す。

油絵の画用液(薄め液)の種類と役割

それでは、具体的な画用液をあげてその効 果を見ていきましょう。

油絵薄め液のひとつ「揮発性油」

飲み会の・最初で消えて・基礎固め「揮発性油」(字余り)

例えです。例え(笑)。

しかも初めなのに字余りしちゃいました。

私も画用液についてあまりわからないの で、こうやって「何かに例えると覚えても 忘れないかな。」と思っただけです。飲み 会と油絵は関係ありませんので、そこのと ころよろしくおねがいします。

まず、下塗り段階で蒸発して基礎を作ってくれる油絵具の揮発性油はペトロールやテ レピンなどがあり、さらさらしていて筆が スムーズに進みます。画面に残らないほど 蒸発してしまいます。油絵具以外の画用液 を薄めるときにも使用できます。

逆に揮発性油だけで描いてしまうとひび割れの原因になります。

乾性油を希釈してしまうので仕上げでは使用しないほうが良いです。

ペトロールは石油系の臭いがするみたいです。

しかし、臭いが抑えられたホルベインのオドレスペトロールもあります。これで油絵を快適に始めましょう!

臭いが気にならないので私も使用しています。

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油絵薄め液のひとつ「乾性油」

じっくり頑固・右肩上がりに・乾性油

はい、これも少し「5・7・5」入ってま す。

乾性油は乾燥が遅いので「じっくり亅、 「頑固亅は固着(固く、くっつく)という意 味で使いました。そして「右肩上がり」つ まり「完成に近づくにつれてその量を増や していきましょう」という意味です。

ポピーオイル、リンシードオイルなどが乾 性油です。油絵具をキャンバスに固着させ る役割を果たします。

乾性油は酸素との反応で固まりますが、そ の反応が遅いので乾燥に時間がかかりま す。

乾性油の体積は減らないみたいです。

絵具とキャンバスをくっつける役割を持っ ています。透明度を上げますし、艶も与え てくれます。

DUO ホルベイン リンシードオイル (水可溶性・乾性油) 55ml

水に溶ける油絵具「デュオ」で使える水溶 性のリンシードオイルです。 どの油絵具 にも使えるのも良いですね。

ワニス・バーニッシュなど

ワニスや仕上げ剤のことです。画面保護は もちろん、艶を出したい、マットに仕上げ たいなどでそれぞれものが変わってきま す。

仕上げがマットですと画面の反射がなく落 ち着いた印象になります。

逆に艶があるものは画面が輝き、光を反射 し、画面に深みを与える印象となります。

マルチタスクのペインティングオイル

ペインティングオイルは、揮発性油、乾性 油、絵具に光沢を与えるワニス、乾燥を促 進させるものが調合されているので混ぜる 手間がかからず便利ですね。

色々含まれているので、一度にいろんな仕 事ができるマルチタスクです。

内向型の私はマルチタスクできないのでシ ングルタスクでやっております(笑)。

シッカチーフ

油絵具の乾燥を促進します。使いすぎると ひび割れやシワの原因になります。

 

Pebeo シッカチーフメディウム75mlガラスボトル

油絵具に数滴混ぜるぐらいなので、混ぜす ぎにはご注意くださいませ。

油絵制作の流れと画用液(薄め液)を使用するタイミング

下描き

下描き時にたっぷりのペトロールやテレピ ンなどの揮発性油を使用し、油絵具を溶い て薄く描いていきます。絵具の伸びを良く し乾燥を速め、ほとんどが蒸発してしまい 画面はカサカサになるみたいです。溶かす 力が強いので描き直しが簡単です。大まか な色、形、構図などを決めるときに使用し ます。

絵を描き込んでいくとき

下描きが終わって絵を描き込んでいくとき 揮発性油とポピーオイルなどの乾性油を混 ぜて使用します。仕上げに向かって乾性油 の割合を多くしていきます。

またペインティングオイルという調合油を 使います。

完成間際

揮発性油と乾性油、調合油を混ぜながら使 い完成に近づいたら乾性油、調合油の混合 比率を揮発性油よりも多くしていきます。

完成したら

完成したら画面保護のためにタブローなど のワニスを使用します。タブローは完成し た作品の表面を半年程乾燥させたあとに塗 ります。

そこまで待てないよ!という方は、「タブ ロースペシャル」という仕上げ剤もありま す。タブロースペシャルは半年待たなくて も指触で乾燥していたら塗ることができま す。ガスの通り道がある塗膜を作ります。 画面の保護を目的とし、画面の光沢を得ら れます。ホコリから守ってくれます。

ただしタブロースペシャルはタブローのよ うに有毒ガスからは画面を保護できませ ん。

 

クサカベ 画用液 タブロースペシャル 55ml

「タブロースペシャル」です。小瓶が好き なので、小瓶ばかり載せいていますが使用 頻度によって大小あります。

クサカベ 画用液 タブロー 55ml

「タブロー」です。半年から一年待ってよ うやく塗れるニスです。

待って待って!!はい、塗って!!

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まとめ

はじめのうちは揮発性油とペインティング オイルだけ一つずつ用意して、下描きを揮 発性油で描いてからペインティングオイル で描画していくシンプルなやり方もありま す。

それぞれの効果をしっかり活かせるよう に、はじめからあまり画用液を持ちすぎな いようにしましょう。

臭いが気になる方は、「超低臭」「微香」 「無臭」などという商品も出ているみたい ですのでチェックしてみてください。でも 換気はしたほうが良さそうです。

また、私が使用している「水で溶ける油絵 具」も販売されていますので、それをベー スに利用する手もあります。「水で溶ける 油絵具」は普通の油絵具や画用液も混ぜる ことができるので、水だけでなく他の画用 液に変えることも可能です。

最後までお読みくださいましてありがとう ございます。

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