- 油絵の厚塗りはどんな技法なんだろう?
- 厚塗りにはどんな効果があるのかな?
- 厚塗りの画家は?
こんなお悩みに対して答えていきます。
油絵の技法【厚塗り】はこんな技法です
厚塗りは部分的に油絵具の量を多くして塗
る技法です。
厚塗りは文字通り厚く塗ることです。
厚塗りのやり方
厚塗りのやり方は、筆に油絵具を多くつけ
て、厚塗りしたい場所にのせる感じで塗り
ます。
または、筆にペインティングオイルを付け
てから、多めの絵具をマヨネーズのような
柔らかさに調節します。
筆にたっぷりつけて支持体に絵具をおくよ
うに塗ります。
なので、厚塗りしたい場合は普段より多め
の絵具を使いましょう。
油絵の厚塗りの効果
厚塗りの効果は2つあります。
- 効果1:色がはっきり見える
- 効果2:存在感がうまれる
効果1の理由は、厚塗りは下の色を覆い隠
して厚塗りした色だけが見えるからです。
具体的には、下の色が透けて見える薄塗り
と厚塗りの違いです。
また、厚塗りして塗ったところがはっきり
見えることによって塗っていない箇所との
差がはっきり生まれる効果もあります。
具体的には、モチーフと背景との差です。
どうすればはっきりした色が塗れるか?
厚塗りの際、チューブから絞り出した絵具
をそのまま使うとはっきりした色を塗るこ
とができます。
なぜかというと、絵具は他の色を混ぜてい
くと鮮やかさが失われていくからです。
なので他の色を混ぜない単色や単色に近い
状態だと彩度を保てて、よりはっきりとし
た色を塗ることができます。
効果2「存在感がうまれる」の理由は、絵
は普通平面の二次元で描きますが厚塗りす
ることで三次元になり、凹凸ができるから
です。
凹凸ができると陰影が生まれます。
凹凸を出すやり方
凹凸の効果を出すための具体的なやり方は
筆や、ペインティングナイフでたっぷりの
絵具を盛るように支持体にのせると出来上
がります。
ただし、凹凸が激しすぎるとのちのちひび
割れを起こす原因となるので盛りすぎには
注意が必要です。
なので、厚塗りの効果は「はっきり見える
こと」と「存在感がうまれる」ことです。
「はっきり見せたい」時や「存在感を出し
たい」時には厚塗りを使いましょう。
アクリル絵具と油絵具の厚塗りの違い
アクリル絵具ですと、絵具だけで厚塗りし
てもあまり凹凸が出ません。
理由は、アクリル絵具は水分が多いので乾
くと体積が減ってしまうからです。
なので、アクリル絵具だけで厚塗りしても
あまり厚塗りできません。
アクリル絵具で厚塗りしたい場合は、他の
材料が必要になります。
または、アクリル絵具を何回かに分けて重
ね塗りする方法があります。
一方、油絵具は絵具だけで厚塗りして盛り
上げることができます。
水分が少ないので乾燥前と後の体積があま
り変わらないからです。
厚塗りの材料は、油絵具。これひとつで厚
塗りが可能です。
厚塗りの画家
厚塗りの画家は「ゴッホ」や「フランク・
アウアーバッハ」などです。
なぜ厚塗りしていることがわかるかと言う
と、原画を見に行かなくても、写真を見て
絵に凹凸があることがひと目でわかるから
です。
筆跡や岩肌のような絵肌から厚塗りとわか
ります。ためしに「ゴッホ」や「フランク
・アウアーバッハ」で検索して厚塗りを見
てみてください。
その他、厚塗りで検索結果にヒットする画
家はまだまだいるので、検索してみると厚
塗りの違いがわかると思います。
お読みくださりありがとうございます。
油絵の描き方に興味がある方はこちらをご
覧ください。