あなたは油絵で、
- 「黒色はあまり使うな!」
- 「黒色は使うのが難しい」
というようなセリフを聞いたことはありま せんか?
私は聞いたことがあります。なぜなんでし ょう?
よかったら私と一緒に、油絵の黒色はなぜ あまり使うなと言われているのか、なぜ黒 色は使うのが難しいのか?また、黒色のメ リット・デメリットについて勉強していき ましょう。
★もくじ★
油絵の黒色、なぜ「使ってはいけない」と言われている?
なぜ油絵で黒色を使ってはいけないと言わ れているのでしょう?
それはその昔、印象派の画家が黒色を使わ ずに※補色を利用したので黒色を「もう使 わないよ」とする価値観が生まれたと言う 説があったからです。
例えば、
- 赤の補色は色相環の反対側にある緑
赤 ⇔ 緑
ということになります。
印象派の画家は黒色を使わずに、例えば赤 色と、赤色の補色である緑色を混ぜて黒色 に近い色を作って黒を表現していたという ことになります。
黒色を使っていけない理由はそれだけ?と 思ってしまいますね。
他にも説があるとは思いますが。
なぜ黒色を使うのは難しいの?
黒色を使うのが難しい理由は黒色をたく さん使ってしまうと絵が濁ってしまうか らです。
濁りの原因は黒以外の色が黒色と混ざった ときに色の鮮やかさが減少して色が濁って 見えるようになるからです。
赤色が鈍いピンク色になったりして、なん だか全体が暗い絵だなというようなことに なってしまうんですね。
黒によって他の色が濁って鮮やかさが減少 してしまうために、黒色の油絵具を使わず に混色で黒色を作って絵を描く画家の方も います。
混色で黒を作ることによって色が鮮やかに 保てて、なおかつ黒の感覚を得ることがで きます。
油絵の黒色のデメリットは
油絵で黒色を使うデメリットは以下のとお りです。
- 油絵具の黒色は絵具が乾燥するのに時 間がかかる
- 厚塗りできない(乾燥に時間がかかる から)
- 画面を濁らせてしまう
- 絵を描いている画面にゴミが付きやす い
- 絵を描いた画面がひび割れしやすい
- カビが生えやすい黒色の絵具がある
油絵具の黒色はデメリットが多いですね。
油絵具に慣れない初心者は支持体(キャン バスや木製パネルなど)の上で黒色と他の 色を混ぜてしまって絵の色が濁ってしま い、自分が思ったとおりの絵ではなくなっ てしまう恐れがあります。
油絵の黒色は乾きづらい、じゃあ乾燥を早めればどう?
油絵具の黒色は乾燥するのに時間がかかる となれば乾燥を速めたい心理も働きます。
- そして黒色の油絵具に乾燥剤を入れ る
乾燥剤は適量を黒色の油絵具に混ぜるなら 良いのですが、
- 油絵具に乾燥剤を入れすぎてしまうと いうミスをする
と、※ちりめんじわが発生してしまいま す。
※ちりめんじわ→漢字で書くと「縮緬皺」
一度では字が書けません(笑)
縮緬とは絹織物のことみたいです。ちりめ んじわとは、このしわのことで一面に寄っ た細かいしわのことです。
人の目尻に寄ったしわもちりめんじわと呼 ぶみたいです。インターネットで検索窓に 「ちりめんじわ」と入力して検索ボタンを 押すと「化粧品」が検索結果として出てき ます。
いずれにしてもお肌は大切ですね。
油絵の黒色のメリットは?
油絵の黒色のメリットは、単色のままで使 うことによって
- 暗さが表現できる
- 奥行きが表現できる
黒色のメリットはまた、デメリットの逆と いうこともできます。
- 乾燥に時間がかかるので修正が用意
- 他の色との濁りを利用できる
「他の色との濁りを利用できる」では、黒色と他の色との際を混ぜると陰が表現でき ます。
また、黒色の上に他の色を大胆に筆で円を描くように描くと、絵が動いているような 表現ができます。
黒色にも様々な種類があり、白色と混ぜると赤っぽいグレーの色や青っぽいグレーの色を作ることができます。混色で様々なグ レーを使って絵を描くことで表現力が上が りますね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
黒色はデメリットが多いような気がしまし たが、
- デメリットをメリットに替え、濁らせ ることをはじめから意識して狙って黒 色を使えると良いと思います
- もちろん黒色を濁らせないで黒色をチ ューブからだしたままの黒色を使うこ ともありです
ちなみに私は「黒色はあまり使うな!」と いう理由を黒は乾燥が遅くカビが生えやす いなどのデメリットがあると思ったからだ と考えていましたが、違ったんですね。
でも、印象派の人でも黒色を使った人がい たみたいですけどね(笑)
最後までお読みくださりありがとございま す。