油絵で板にジェッソを塗って良いかどうか解説【出番を間違えると失敗】

  • 油絵で板にジェッソを塗れるかどうか知りたい。
  • 塗れるとしたら、どうやって塗るのかな?
  • ジェッソに種類はあるのかな?

こういった疑問に答えます。

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油絵で板にジェッソを塗れるかどうか解説

結論としては油絵を板に描く時、ジェッソは塗れます。

理由は、今回紹介するメーカーで、油絵の下地材を用途に挙げているからです。

ジェッソは地塗り材として、絵具の定着、油絵具の発色を良くする役割を果たします。

なので、油絵を板に描きたい場合は、ジェッソを下地材として使うのはありです。

ただし、下地材としては板に塗れますが、油絵具に混ぜたり油絵を描いた上に塗ることはできませんので、注意しましょう。

なので、ジェッソを油絵の下地材として使ったあとは速やかに片付けましょう。

油絵の板にジェッソを塗る方法

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板にジェッソを塗る方法を説明します。

具体的には…

  • テーブルに下敷きを置く(養生と移動のため)
  • 下敷きの上に板(木製パネル)を置く
  • 容器に必要な量のジェッソを入れる
  • 刷毛にジェッソを含ませる
  • 板(木製パネル)にタテ(またはヨコ)方向にジェッソを塗る
  • 乾かす
  • 乾いたらさっきとは違う方向でジェッソを塗る
  • 塗りと乾燥を数回繰り返す
  • 決められた時間で完全乾燥させる

以上です。

油絵の板にジェッソを塗るときの注意点

板にジェッソを塗るときの注意点です。    

  • 油性面には絶対に塗らない
  • 一度に厚塗りせずに薄く数回塗る
  • ジェッソの伸びが悪かったら水を足す
  • 塗りと塗りの間隔は1~2時間空ける
  • 絵を描くまで完全乾燥させる(時間はジェッソによる)

以上です。

油性面には絶対に塗らないでください。理由は、ジェッソは水性の地塗材だからです。油彩用のキャンバスにジェッソを塗って油絵を描いても、剥がれ落ちて台無しになる可能性があります。

なので、キャンバスに油絵を描くときは必ず「油彩・アクリル両用」のものを選びましょう。木製パネル(シナ)には直接塗って問題ありません。

ジェッソに水を加えられる量は、原液に20%ぐらいです。詳しくはそれぞれの説明書きを見てください。

また、ジェッソが乾く前に油絵具を塗ると、剥離する恐れがあります。決められた乾燥時間で完全に乾かしましょう。

確実なのは、例えば「完全乾燥時間が3日」だとしたら、ジェッソを塗ってから7日置いておけば間違いないでしょう。日曜日にジェッソを塗って、次の日曜日に絵を描くといった感じです。

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油絵の板に塗るジェッソの種類

ジェッソを選ぶ基準は5つあります。

  • 粒子
  • 絵肌
  • 乾燥時間
  • メーカー

以上です。順番に説明します。

粒子

粒子で分けているのはホルベインのみです。

具体的には4タイプです。

全部試したわけではないですが、基本的な粒子は「標準粒子」です。なので、粒子にこだわりがなければ標準粒子で良いです。

絵肌

下地から勝負したいならリキテックスです。

ジェッソは平滑なイメージがありますが、リキテックスの「スーパーヘビージェッソ」は盛り上げたりザラザラな下地を作ることができるからです。

なので、下地から絵肌に表情をつけたい場合は、リキテックスがおすすめです。

とはいえ、リキテックスでも盛り上げない普通のジェッソも取り扱っています。

また、クリアジェッソは半透明の下地を作ってくれます。やや粗めなので、ザラザラとしています。

リキテックス ジェッソ 250ml 詰替え

リキテックス クリアジェッソ 300ml 容器入→半透明でザラザラ下地

リキテックス スーパーヘビージェッソ 300ml 容器入タッチを活かせる

ジェッソの色は白が一般的で、おすすめなのですが色がついているものもあります。

色付きの下地にしたい時はカラージェッソを使うこともできます。

あなたの作風に合わせてカラージェッソも検討してみましょう。

カラージェッソを使うときは、透明色や半透明色の油絵具で下地を見せながら微妙な色合いを作りたいときに有効です。

乾燥時間

乾燥時間はどこのメーカーもほぼ一緒です。

具体的には…

  • 重ね塗り乾燥時間→約2時間
  • 完全乾燥時間→72時間

上記のとおりです。

重ね塗り乾燥時間は、一度ジェッソを塗ったあと、次に塗れるまでの時間のことです。複数の層を重ねたい場合一度塗ったら、2時間ぐらい置いてから再びジェッソを塗りましょう。

メーカー

ジェッソを取り扱うメーカーは主に3社です。

それぞれに特徴があります。

具体的には…

  • 粒子や豊富なカラーの下地にこだわりたい場合はホルベイン
  • タッチやパステルカラーの下地にこだわりたければリキテックス
  • 粒子や透明度にこだわりたければターナー

上記のような感じです。

あなたがこだわりたい部分を探して使ってみましょう。

下記に3社を比較し表にしました。参考になると嬉しいです。

  ホルベイン リキテックス ターナー
カラージェッソ
重ね塗り乾燥 おそらく1~2時間 1~2時間 2時間
完全乾燥 3日 3日 3日以上
希釈 原液に水20~30% 原液に水20%程
特徴 粒子・カラー豊富 絵肌・カラー豊富 粒子豊富
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板にジェッソを塗るときの道具

板にジェッソを塗るときの道具に関しては、下記の記事をご覧ください。

下地材を塗るときの道具→(油絵の板の下地を解説【油絵で板に使える下地材・道具・塗り方・手入れ】の記事内)

板にジェッソを塗り終わったあとの道具のお手入れ方法

塗り終わったあとの道具のお手入れ方法は下記です。

  • ビニール袋にティッシュや新聞紙などを入れる
  • 刷毛や容器についた余分なジェッソをティッシュなどで落とし、ビニール袋に入れる
  • 容器にブラシクリーナー(水性)を入れ、筆や容器を水またはぬるま湯でゆっくりかき混ぜるようにして汚れを落とす
  • 廃液はビニール袋に入れる
  • ジェッソが落ちるまで、水またはぬるま湯で筆と容器をすすぐ(場合によって石鹸を使う)
  • 廃液がでなければビニール袋をしばってゴミに出す
  • 刷毛や容器についた水分をティッシュや布などで拭き取る
  • 刷毛は筆立てに穂先を上にして自然乾燥させる

以上のような感じで大丈夫です。

油絵の板にジェッソ塗った後の工程

ジェッソを塗ったその後の工程は、下描きからです。

完成までの具体的な流れは…

下描き→(油絵の描き方の手順をご紹介!支持体選びから仕上材まで解説の記事内)で紹介しています。

以上、油絵制作で板にジェッソを塗る方法を解説しました。

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まとめ

  • 油絵を板に描く時、下地材としてジェッソは塗れます
  • 油性面には塗れないので、キャンバスは「油彩・アクリル用」を選びましょう
  • 薄塗りで、1回以上塗り完全乾燥させてから油絵具を塗りましょう

今回は「油絵で板にジェッソを塗って良いかどうか」を解説しました。

最後までお読みくださりありがとうございます。

油絵を描く時のジェッソの塗り方を知ってしまったので、油絵をやらない手はありませんね。

早速今からジェッソを塗って油絵制作しましょう。

ホルベインジェッソの紹介

リキテックスジェッソの紹介

ターナージェッソの紹介

カラージェッソの紹介

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