- 油絵にはデッサン力は必要か必要ないか知りたい
- 必要な場合、どんなことに注意してデッサンしたら良いのかな?
- 必要ない場合、どのぐらいのデッサン力があれば良いのかな?
こういった疑問に答えます。
★もくじ★
油絵を描くのにデッサン力は必要か否か
結論、油絵を描いていくなら必要です。
理由は、油絵具を塗る時の目安になるからです。
具体的には…
- 人物と背景の区別のために、人物の輪郭をデッサンする
- 球体の影を塗るために陰影をハッチングする
上記のような感じで、のちに色を塗るための印をつける感覚です。
なので、油絵を描いていくならデッサン力は必要です。
そもそもデッサンの意味とは?
デッサンの意味は、素描です。
デッサンは素描という意味で、平面に陰影や形を描く技法です。
デッサンの具体的な手順は、下記のとおりです。
- 手順1:構図を決める
- 手順2:モチーフの輪郭を描く
- 手順3:陰影を描く
上記のような感じで描いていきましょう。
ちなみに手順2と手順3が逆でも、同時でも良いです。
陰影を描くときは線の強弱や、ハッチングの線の密度などで色の濃さを表せばOKです。
ポイントは、どうデッサンすれば色が塗りやすいか考えながら描くことです。
[/aside]なので、デッサンは輪郭と陰影を描きましょう。
油絵に必要なデッサン力はどのぐらいか?
どこに何の色を塗るかわかれば問題ないです。
理由は、油絵具で着色すると最終的にデッサンの線は消えるからです。
なので、どこに何の色を塗るかわかればOKです。
油絵は、デッサン力が上がるとうまく描けるのか?
結論、そうとは限りません。
理由は4つあります。
- 理由1:デッサンと油絵具を塗ることは別の問題だから
- 理由2:色塗りは初心者には少し難しく、色塗りの課題もあるから
- 理由3:筆の使い方も油絵に影響するから
- 理由4:最終的には、色塗りで絵が決まるから
上記のような感じです。
なので、デッサンはデッサン、色塗りは色塗りそれぞれで問題の解決方法を実践しましょう。
色塗りの問題とは
初心者の場合、下記のような問題が発生します。
- デッサンはうまく描けるけど、色塗りになるとできない
- 対象を見て思った通りの色が作れない
- ぼかしがうまくできない
- 色が濁る
などなど、問題は多いです。
色塗りの解決方法
そんなときは、下記4つを取り入れると解決します。
- 方法1:モチーフの前に、混色した色の筆をかざしてみる
- 方法2:混色の本を見ながら色作りをする
- 方法3:技法の本を見て実践する
- 方法4:グレーズ方法を取り入れる
方法1:モチーフの前に、混色した色の筆をかざしてみる
具体的には下記のような手順です。
- 手順1:作りたいモチーフの色を観察する(または作りながら)
- 手順2:どんな色なのかを頭の中で言葉にする(白っぽい緑・オレンジっぽい赤…)
- 手順3:混色する絵具を頭の中で具体的にイメージする
- 手順4:実際にパレットで色を作る
- 手順5:作った色をモチーフの前に持ってきて確認する
- 手順6:色が似ていたら、そのまま支持体に塗る。色が似ていなかったら、じゃあ何色が足りないのか?もう一度1から作るかを考える。
- 手順7:色が似ていなかったら再び混色、または1から作り直す。
上記のような感じです。
色はあまりぴったりに合う必要はなくて、大体合っていれば良いです。ただ、あまりにもモチーフの色とかけ離れていたらやり直すべきです。
大事なのは、モチーフと似ているか作った色をかざして確認することです。
方法2:混色の本を見ながら色作りをする
次は、混色の本の力を借りて混色します。
理由は、難しい混色の問題が一気に解消されるからです。
早く知りたかったと思うほど、混色づくりが簡単に感じてくるかと。
具体的に、どこが簡単に感じるかというと…
- 本の中のモチーフの写真の横に、混色の割合の図がカラーで表示されている
- 具体的な色の名前が描いている
これで、モチーフのどの部分が何の色なのかがわかります。
また、その混色の割合もわかるので、あとは色の割合に沿って色を作るだけですね。
混色の実践テクニック 油彩・水彩・アクリルの混色完全ガイド←色別に微妙な混色の解説がされている
方法3:技法の本を見て実践する
技法書は、ぼかしや厚塗りなどの方法が書かれた本を一冊持っていれば大丈夫です。書かれていることは大体どの本も一緒です。
私は本屋さんでわかりやすい本を見つけました。
道具や材料の名前や使い方がカラーで載っていて、油絵の本なのにデッサンやパステル画のことも書かれています。
油絵も工程ごとに写真と文章で説明があります。
油絵に限らず絵を描く人にとっては、辞書のように感じるぐらい丁寧に書かれています。参考になれば幸いです。
イチバン親切な油絵の教科書 プロが教える究極のテクニック←送料無料。試し読みあり。
方法4:グレーズ方法を取り入れる
グレーズは、色づくりに悩んだらやってみると良いです。
理由は、下層で塗った輪郭や陰影の色を使いながら上層に塗れるから。何層にも透明色を重ねると、色に深みが出るのでおすすめです。
グレーズの記事を書いたので良かったら見て下さい。
でも、色づくりの根本の悩みは解決しません。そんなときは、やはり混色の本を見て色づくりをしましょう。
私のデッサン力を見てあなたの現在地を確かめて下さい
私のデッサン力を見れば、あなたの現在地とこれからの方向性が見えてきます。
ちなみに私が現在描いている油絵は、リアルと抽象の間の絵です。
あなたがリアルな絵を描きたければ、私が描いたデッサンにもっと描きこむ必要があります。
逆に、抽象的な絵を描きたければ私が描いたデッサンより手数を減らしていけば良いです。
これから見てもらう写真は下記の順番です。
- モチーフの写真
- デッサン
- 完成した油絵
以上です。
早速見ていきましょう。
写真1:モチーフの写真
写真2:デッサン
デッサンは、モチーフの位置、角度、陰影がわかればOKです。
写真3:完成した油絵
- 筆は馬毛の柔らかい平筆
- なるべく一筆で塗る
- ペンチングオイルで油絵具を緩めに溶く
上記の描き方で描きました。
なので、細密と抽象の中間です。
参考になれば嬉しいです。
まとめ
- デッサン力は油絵を描いていくなら必要
- 理由は、油絵具を塗る時の目安になるから
- デッサンはどこに何の色を塗るかわかれば問題ない
- 理由は、油絵具で着色すると最終的にデッサンの線は消えるから
- 色づくりの問題はデッサンとは別、それぞれで問題解決しよう
- あなたがどんな絵を描きたいかによってデッサンを変えましょう
以上、デッサン力のお話でした。
最後まで読んでくださりありがとうございます。