この記事では次のことをお伝えします。
「pt」は何ミリかが知りたい
DMや印刷物でフォントの大きさによって、来場者数が変わるとすれば大切な要素の一つとなると思います。
会場までの住所の文字がつぶれて見えなかったために、来場に至らなければ機会損失と言えます。
今回は、文字の大きさの記号「pt(ポイント)」を㎜に変換したときの大きさをご紹介します。
- 「pt」は、1ptが0.3528mm
- 1ptは1/72インチで、1インチは25.4mmだから25.4÷72=0.352777…≒0.3528mm
- テキスト最低限のptは、10ptあたり
★もくじ★
ptは何㎜か?
「pt」(ポイント)とは文字または図形のサイズを表す単位です。
1ポイントは「1pt」と表記します。
ptは、さまざまな規格があり「DTPポイント」(1pt=0.3528mm)や日本の産業規格である「JISポイント」(1pt=0.3514mm)などがあります。
DTPポイントの1ptは1/72インチです。
1インチは25.4mmなので25.4÷72=0.352777…
で≒0.3528mmとなります。
現在主流なのは「DTPポイント」のようです。ちなみにDTPポイントで使用されているソフトは「Adobe Illustrator」や「Adobe Photoshop」などです。
ptからmmの一覧表
ptからmmの一覧表です。
テキストの大きさとしては、10ptぐらいからが見やすいと思います。
1pt | 0.35mm |
2pt | 0.71mm |
4pt | 1.41mm |
5pt | 1.76mm |
6pt | 2.12mm |
8pt | 2.82mm |
10pt | 3.53mm |
12pt | 4.23mm |
14pt | 4.94mm |
16pt | 5.64mm |
18pt | 6.35mm |
20pt | 7.05mm |
30pt | 10.58mm |
60pt | 21.17mm |
100pt | 35.28mm |
フォントの大きさの基準
フォントの大きさの基準は「誰もが読めるか」が大切です。
- 会場の住所がわからない→会場に来れない
- 絵のサイズがわからない→購入の検討すらできない
ちなみに、ネットで印刷物を注文できる印刷通販サイト「ラクスル」でのオンラインデザインは9pt以下は文字が小さすぎると警告が表示されます。
また、文字が小さすぎるとしっかり印刷できていたとしても人によっては見えない可能性があります。
印刷してみて、自分で読めるか、見た人が読めるか、文字がつぶれていないかを確認しましょう。
PC画面と印刷した紙の文字の比較
PC画面と紙の文字の印刷具合を比較してみました。
- 文字:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号
- 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
文字は「明朝体」「ゴシック体」の2種類。
文字の色は「白地に黒」「白地に黒地を印刷し、白文字」「カラー地に白文字」の3パターン。
文字の「pt」の大きさは「1pt」「5pt」「10pt」
以上の3つにしたいと思います。
なお、現在ご覧いただいている画像のptサイズと実際のサイズとは違う可能性があります。
1pt(0.35mm)
まずは「1pt」です。
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
1ptの「白地に黒」は、明朝体は薄くて見えません。漢字や()は見えますが、はっきりとは認識できません。
対するゴシック体は明朝体よりははっきり見えるので住所っぽいな、とか曜日が書かれているのかなくらいはわかります。
「白地に黒地を印刷し、白文字」の明朝体は、白ではなく背景の黒に影響を受けてグレーに見えます。文字は読めません。対して、ゴシック体は○や数字っぽいのはわかりますが、他はあまりわかりません。
「カラー地に白文字」の明朝体は、「白地に黒地を印刷し、白文字」同様、色に影響を受けて白文字と認識できません。ゴシック体は、四角や「月」っぽいなとかはわかりますが、もともと作ったのが私なので他の人が見たらわからないと思います。
5pt(1.8mm)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
5ptの「白地に黒」は、小さいですが明朝体・ゴシック体共に何が書いてあるのかわかります。ただし、視力が低い人はわからないかもしれません。ちなみに私の視力は0.9~1.2くらいです。
「白地に黒地を印刷し、白文字」の明朝体は、線が細いですが読むことはできます。ゴシック体は確実に読めますね。ただ、ある程度目を凝らす必要があります。
「カラー地に白文字」の明朝体は、「白地に黒地を印刷し、白文字」同様、線が細いですが読むことはできます。ゴシック体も、「白地に黒地を印刷し、白文字」同様、読むことはできます。
10pt(3.5mm)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- 明朝体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
- ゴシック体:東京都〇〇区〇〇1丁目2番3号 会期:2023年5月19日(金)~5月22日(月)
10ptの「白地に黒」「白地に黒地を印刷し、白文字」「カラー地に白文字」は明朝体・ゴシック体共に読むことができます。
ただし、「白地に黒地を印刷し、白文字」「カラー地に白文字」の明朝体は、「白地に黒」の明朝体よりも背景の色の影響で、文字の線が細い印象があり、読みづらくなっています。
文字の最小サイズはいくらが良いか
以上の結果から「10pt周辺のゴシック体」が良いのではないかという結論になりました。
ただし、家庭用のプリンターと印刷会社のプリンター、また紙質も違いがあります。
家庭用のプリンターよりは印刷会社のプリンターの品質が良いのは間違いないかと思います。
また、背景にカラー色を設ける場合は、やや文字の大きさを大きめにすると良いかもしれません。
まとめ
- 「pt」は、1ptが0.3528mm
- 1ptは1/72インチで、1インチは25.4mmだから25.4÷72=0.352777…≒0.3528mm
- テキスト最低限のptは10ptあたり
今回は、ptをmmに直す方法をご紹介しました。
DMやポスターなどでは、最低限読まれるptの大きさで作成し、見た人に伝わる紙媒体にしましょう。