油絵の道具の使い方とは?|準備から後片づけまで動画付きで解説です

この記事では次のことをお伝えします。

油絵の道具の使い方を知りたい

この記事では、油絵の道具の使い方をご紹介します。

油絵は道具を揃えるのが大変なので、始める前からあきらめてしまったりすることがあると思います。

ですが、今回ご紹介した動画と記事を見て、道具を揃えてしまえば油絵を描くことができるので、ぜひともご覧ください。

参考になれば幸いです。

この記事のざっくりとした結論
  • まずは最低限の道具を揃えよう
  • 油絵を絞り出し、画用液を注ぎ揮発性油から油絵を描いていこう
  • 洗浄は、アトリエと洗面所できれいに後片付けしよう

さっそく動画がみたいよという方は、以下の動画をご覧ください。

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油絵の制作で使用する道具

私が油絵を描くときに使用している画材をご紹介します。

  • ペーパーパレット
  • ペトロール(揮発性油)
  • ペインティングオイル(調合溶き油)
  • 筆洗器
  • 油壺(絵皿)
  • ペインティングナイフ
  • 支持体

下記より順番に解説していきます。

ペーパーパレット

私は、パレットはペーパーパレットを使用しています。

なぜかというと、パレットのように手入れしなくて良いからです。

ペーパーパレットは、油絵の具が固まったら内側に折り込んでビニール袋に入れて捨てることができます。

逆に、コストのことを考えたら、木製のパレットを一つ持っておくと良いかもしれませんね。

ペトロール

ペトロール(揮発性油)は、絵の具を薄めるために使います。

主に油絵の最初の方に多く使います。また、油絵制作の途中に筆を洗うときにも使えます。

ちなみに私は臭いが少ない方が良いので、ホルベインというメーカーの「オドレスペトロール」を使用しています。

ペインティングオイル

ペインティングオイル(調合溶き油)は、主に描画のときに描き始めから最後まで使います。

油絵具の伸びが良くなったり、乾燥が速くなったりする作用があります。

こちらもホルベインから販売されている臭いが少ない「オドレスペンチングオイル」を使用しています。

使う画用液は、上記の揮発性油と調合溶き油があれば油絵が描けてしまいます。

筆洗器

筆洗器は、筆洗油と呼ばれるブラシクリーナーを入れたり、またはブラシクリーナーの代わりに揮発性油を入れて筆を洗います。

私は、筆洗器に揮発性油入れることをおすすめします。

揮発性油は、絵を描くときに筆に付けて描くものだからです。

筆洗器の容器の中にはもう一つ、丸い穴が空いている器が入っています。その丸い穴と平らな面を使って筆を動かし、筆についた油絵具を落とします。

油絵の顔料が下に沈殿してくれるので、かき混ぜない限り表面はいつもきれいな透明を保ってくれます。

絵の具の顔料が溜まってきたら筆洗油を取り替えましょう。

油壺(絵皿)

油壺は揮発性油やペインティングオイルなどの画用液を入れるときに使います。

油壺の容器の底にはクリップがついているので、パレットに挟んで、パレットを持ちながら描くと便利です。

油壺は蓋が付いているものが一般的ですが、油壺に画用液を入れたまま何日も保存していると画用液が乾いたり、画用液の状態が変わってしまう可能性があります。

ですので、油壺には画用液をその日使う分だけ注ぎましょう。

ちなみに私は絵皿を使用しています。

理由は、口が広いので大きな筆でも使いやすく、また洗いやすいからです。

筆は、さまざま種類があります。

今回は、ナイロンの筆1本だけで油絵を描きました。

頻繁に色を替える場合は、複数本揃え、大きさも3種類くらい持っておくと便利です。

動画では、1本の筆だけでなるべく色を濁らせないで描く描き方をご紹介しています。

ペインティングナイフ

ペインティングナイフは、油絵具を混色したり、絵を描いたりするのに使います。

筆で混色し、ペインティングナイフで絵は描かないよという方は、なくても良いです。

しかし、一本持っていれば便利です。

支持体

支持体とは、絵を描く対象のことを言います。

キャンバスや木製パネルのことですね。

今回は、油彩紙を使用しています。

あなたが描きやすい支持体を用意してくださいね。

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油絵の道具の使い方手順

ここからは、油絵の道具の使い方の手順をご紹介します。

とはいえ、動画の内容とほぼ同じです。

動画が良い方は動画を、記事がわかりやすい方は、記事をご覧ください。

油絵を絞り出す

ここからは、油絵の道具の使い方の手順をご紹介します。

まずはじめに、パレットに油絵具を絞り出します。ペーパーパレットは、台紙の上に何枚も紙が重なっているパレットです。ペーパーパレットを使ったら、一枚剥がして捨てられるので、パレットを掃除する手間が省けます。

ペーパーパレットに油絵具を絞り出します。

動画では、油絵具の量が少ないかもしれません。動画用でその後にペーパーパレットを丸めて捨てるシーンがありますので、少なめにしています。

人によるかもしれませんが、私は「その日使う分」だけ絞り出しています。

比較的日本でも手に入りやすい、「Winsor & Newton」という海外メーカーの油絵具を使用しています。

大きなチューブは割安でお得です。

油絵具のキャップが開かない場合は、ティッシュペーパーなどを使うと開きやすくなります。

Winsor & Newtonの油絵具のキャップはギザギザが鋭いので、開かない状態ですと指が痛くなります。

もし、ティッシュペーパーでも開かない場合は小さなプライヤーを使えばOKです。

油絵具を絞り出したあと、容器のキャップを締めるときはしっかりと締めましょう。しっかり締めないと、固まってしまって油絵具が使い物にならなくなってしまいます。

すべての油絵具をペーパーパレットに絞り終えたら、油壺(絵皿)に画用液を注いでいきます。

油壺に画用液を注ぐ

使用する画用液は、ホルベインの揮発性油「オドレスペトロール」とホルベインの調合溶き油「オドレスペンチングオイル」です。

この2つの画用液だけあれば、油絵が描けます。

油壺に画用液を注いでいきましょう。

今回は、絵皿を使っています。ちなみに、ボールのような形で注ぎ口がある絵皿は、ホームセンターで購入した食器です。

絵皿は、口が広く画用液をすくいやすいし、洗いやすいのでおすすめです。

画用液を注ぐ量は、「その日使う分」です。

描き方にもよりますが、小さな筆で細かく描きたい場合は、画用液は多め、あまり細かく描かない場合は、画用液は少なめで良いです。

いずれにしても、少なめに出しておいて足りない場合、継ぎ足せばOKです。

画用液を注ぎ終えたら、油絵を描く準備は整いました。

ペーパーパレットのセッティング

それではここから、ペーパーパレットをセッティングしていきます。

普段私は、キャンバスなどの支持体を立てて油絵を描いています。

パレットは、机に置いても良いのですが、作業スペースが狭くなるのと、細かい描写で肘を付くときに利用するので、ペーパーパレットは立てかけています。

左側には、描画用のイーゼルを右側にはパレットを立てるためのイーゼルを並べています。

それでは、ペーパーパレットを立てかけます。

ペーパーパレットは、そのまま立てかけるとめくれてしまう可能性があります。

ですので、板とペーパーパレットをクリップで留めます。

なお、イーゼルには予めカットした板を取り付けています。

今回は、油彩紙に油絵を描く工程の中で、油絵の道具の使い方をご紹介します。

今回は、油彩紙に絵を描きますが、油彩紙は歪みやすくそのままでは描きにくいので、支持体を固定するためのベニヤ板をイーゼルに置きます。

ベニヤ板を置いたら、油彩紙を立てかけます。

しっかり固定させたい場合は、板と油彩紙をクリップで挟んで描きます。

揮発性油と油絵具で塗っていく

これから、筆で絵を描いていきます。

今回は、ナイロンの平筆を使用します。

筆に揮発性油(オドレスペトロール)をつけてから、油絵具をつけて画面全体に塗ります。

揮発性油と油絵具が混ざったら、全体に塗っていきましょう。

制作途中の筆の洗浄

全体に塗り終えたら、ティッシュペーパーでふき取ります。

ティッシュペーパーは、丸めておくとふき取りやすいです。

ティッシュペーパーにペトロールと油絵具が染み込んでいるのがわかります。

油絵制作で使ったティッシュペーパーはビニール袋に入れます。

ビニール袋は、机に置いておきます。

そして、さきほど筆で描いたときについた汚れを落としておきます。

筆についた汚れをティッシュペーパーでぬぐいます。

ティッシュペーパーを動かす方向は、「穂先に向かって一方向のみ」です。

そして、使ったティッシュペーパーはビニール袋に入れましょう。

しかし、ティッシュペーパーでぬぐっただけでは洗浄は不十分です。ですので、筆洗器で洗っていきましょう。

ふたを開けて中を見てみると、中には丸い穴が空いている器が入っています。

中の容器を取り出すと、丸い穴が空いている容器は筆洗器よりも浅くなっています。

ですので、筆を洗うと余分な汚れや顔料が下に溜まる仕組みになっています。

私は、筆洗器には、揮発性油を入れています。

筆を洗うときは、丸い穴が空いた容器で、筆をこすりながら汚れを落としていきます。

なお、筆を洗うときは、平らなところに置いたほうが安定します。

筆がきれいになったら、余分な筆洗油を落とします。

筆洗器の中には、筆洗器をしごき落とすための棒が付いています。この棒で、余分な筆洗油を落としていきます。

筆洗油をしごき落としたら、筆の筆洗油をティッシュペーパーにぬぐいます。

これで、新しい色を塗る準備が整いました。

調合溶き油と油絵具で絵を描く

今度はペインティングオイルが入った容器に筆をつけます。

筆に、ほんの少しだけペインティングオイルをつけます。

油絵具を筆でとり、ペーパーパレットの何もないきれいな場所で混色します。

また、混色は筆でできますが、ペインティングナイフで行うことも可能です。

ペインティングナイフの刃先で油絵具を少しとります。同じ要領で別の色の油絵具をとります。

複数の油絵具をペインティングナイフの刃の見えない部分を左右に動かして、混ぜていきます。

ナイフの油絵具を取ってはパレットにつけ、取ってはつけを繰り返します。

最後は、ペインティングナイフに付いた油絵具を全てパレットに拭います。

ペインティングナイフの刃の裏側には、まだ少し油絵具が残っています。この絵の具を落としていきます。

ペインティングナイフに付いた油絵具は、ティッシュペーパーでぬぐいます。ティッシュペーパーでぬぐうときれいになります。

また、筆洗油に浸けてティッシュペーパーで拭いても良いです。これで、ペインティングナイフのお手入れは終わりました。

これからは、筆に持ち替えて油絵を描いていきます。

混色して、混ぜた色が狙った色ではなかった場合は、再び混色します。

ですが、油絵具ばかりで混色すると粘度が高くなるのでペインティングオイルをつけ足します。

この際、筆をペインティングオイルが入った容器に完全に浸けてしまうと、油絵具が混ざってオイルがにごってしまいます。ですので、筆の先につける程度にとどめます。

筆を1本しか持っていなくて、色を替えたい場合は今ついている油絵具をティッシュペーパーで取り除きます。

使ったティッシュペーパーは、ビニール袋に入れます。

筆を筆洗油で洗います。

筆をしごきます。

ティッシュペーパーで筆洗油を取り除きます。

「ティッシュがもったいない」という方は、衣類をカットしたボロキレを使っても良いです。

さきほどとは違った色を使って塗っていきます。

パレット上の絵の具は、端の方から少しずつ使うときれいに使えます。

色を塗り終えたら、ティッシュペーパーでふき取り、筆洗油で洗います。

筆を筆洗器でしごいたら、再びティッシュペーパーで拭き上げます。

今度はペインティングナイフで油絵を描いていきます。

混色した油絵具をペインティングナイフにつけたら、画面に塗っていきます。

違う形のペインティングナイフも使っていきましょう。形によって効果はさまざまです。

ペインティングナイフは、ティッシュペーパーで絵の具を拭き上げれば、絵の具の色を替えることができます。

なお、ペインティングナイフは、絵を塗るだけのものではありません。

既に描いてある絵の具を画面上でこすったり、絵の具を削り取ったり、ナイフのエッジを使って細い線を描くこともできます。

絵が完成したら、後片付けをして、筆を洗っていきます。

筆洗器はふたをして密閉します。

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油絵の道具の片付け方

ペーパーパレットの後片付け

ここから、ペーパーパレットを片付けます。

といっても、ペーパーパレットを折りたたんでビニール袋に捨てるだけです。

使った一枚だけをめくり、真ん中に向かって折りたたみます。

ペーパーパレットは紙でできていますが、たとえ紙でもビニール袋を突き破る可能性があるので、角をつぶして軽く丸めます。

あとは、ビニール袋に入れるだけです。

これで、パレットのお手入れは終了しました。

ペーパーパレットは、パレットを掃除しなくてもすぐに新しい面が使えるようになるので便利です。

筆と絵皿の後片付け

次に、筆と絵皿を掃除していきます。

絵皿には画用液が入っているので、ビニール袋に捨てます。

捨て終わったら、ティッシュペーパーで容器の中の液体をしっかりとふき取ります。

水溶性の後片づけ用筆洗液を使って筆に付いた汚れを落とします。

パレットや衣類に付いた絵の具の洗浄にも役立ちます。

それでは、筆洗液を絵皿に注いでいきましょう。

量は適量ですが、絵の具の汚れ具合をみて調節してください。

例えば「汚れている→多め、「汚れていない→少なめ」といった具合です。

容器の中で、使った筆を回して、筆と容器を洗っていきます。

筆は、根本に汚れが残っている場合があります。

ですので、根本部分を容器に押し当てるようにすると汚れが出てきます。

ただし、あまり強く押し当てると、毛の柔らかい筆は毛先が曲がってしまう可能性があります。ですので、繊細な筆は優しく洗ってください。

一見汚れがなさそうな筆でも、根本を意識して洗うと、結構汚れが溜まっていることがわかります。

筆を洗うついでに、容器の内側全体をなでて容器の汚れを落とします。

複数枚の絵皿を使っている場合、他の絵皿にも使った筆洗液を注ぎます。

絵皿全体をなでるように掃除していきます。

筆と絵皿の汚れが落ちたら、ティッシュペーパーでふき取ります。

廃液は、ビニール袋に入れましょう。

そして、絵皿をティッシュペーパーでふき取ります。

これでアトリエでの掃除は終わりました。

今度は、洗面所で筆と絵皿を洗います。

絵皿、筆、ビニール袋を持って洗面所に行きましょう。

洗面所での洗浄

洗面所についたら、あらかじめ、給湯器の電源をONにしておきます。

使用する洗剤は、食器用洗剤やハンドソープなどを使用します。

または、固形石鹸でも良いでしょう。

今回は、食器用洗剤を絵皿に入れて筆と絵皿を洗っていきます。

筆で絵皿全体をかきまわすように洗っていきます。

筆の根本には汚れが溜まっている場合があります。

ですので、根本の汚れを意識して筆を押し当てていきます。

使った洗剤を筆にとり、もう1つの容器を洗っていきます。

容器の内側全体に洗剤を行き渡らせましょう。

全ての容器を洗ったら、水ですすいできます。

ちなみに私は、ぬるま湯で洗っています。

水洗のレバーを左側に傾けぬるま湯を出します。

さきほど洗剤で洗った容器に、ぬるま湯を少し入れます。

容器全体をかきまわすように洗っていきます。

きれいになったらもう1つの容器も洗っていきましょう。

筆でを置いて、容器だけをきれいに洗っていきます。

最後に容器に溜めたぬるま湯で筆をきれいにしていきます。

ティッシュペーパーで筆と容器の水分をふき取ります。

これで、次回もきれいな道具で制作できますね。

ビニール袋の中には、油絵具や画用液を拭き取ったティッシュや、ペーパーパレットなどが入っています。

そのまま捨てただけでは、発火の危険性があるので水を含ませてから密閉して捨てましょう。

ビニール袋は、可燃ごみの袋に入れます(各自治体によります)。

これで、道具のお手入れが終わりました。

あとは、洗った道具をアトリエに持っていきましょう。

参考になれば幸いです。

お疲れ様でした。

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まとめ

油絵の道具の使い方とは?|準備から後片づけまで動画付きで解説です
  • まずは最低限の道具を揃えよう
  • 油絵を絞り出し、画用液を注ぎ揮発性油から油絵を描いていこう
  • 洗浄は、アトリエと洗面所できれいに後片付けしよう

油絵の道具の使い方をご紹介してきました。

最低限の道具があり、道具の使い方、後片付け方法がわかったので、ぜひ油絵を始めてみてくださいね。

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