この記事では次のことをお伝えします。
個展DMの作り方が知りたい
個展を開催する際には、DM(ダイレクトメール)の作成が欠かせません。しかし、初めての個展でDMを作るとなると、何から始めればいいのか分からない方も多いでしょう。この記事では、初心者でも簡単に作成できる「個展DMの作り方」を詳しく解説します。記事を読むことで、DMの作成手順やポイントを理解し、自分だけの個展DMを作るための具体的なステップを学ぶことができます。
- 個展DMは、作品を見に来てほしいという作家の思いを直接伝える重要なツール
- 個展DMの作成は、作家自身のブランディングに直結する
- 個展DMの作成は、内容の決定、デザインの考案、印刷、配布の4つのステップで進める
もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。
★もくじ★
個展DMとは何か
個展DMとは、個展の開催情報を伝えるためのダイレクトメールのことを指します。個展DMは、開催日時や場所、展示作品の一部など、個展の詳細情報を伝える重要なツールです。また、DMは作家自身の世界観を伝えるための手段でもあります。そのため、DMのデザインや内容は、作家の個性や作品の特徴を反映したものでなければなりません。
個展DMの重要性
個展DMは、作品を見に来てほしいという作家の思いを直接伝える手段であり、そのデザインや内容は作家の世界観を反映したものでなければなりません。そのため、個展DMの作成は、作家自身のブランディングにも直結します。また、DMは個展の成功を左右する重要な要素でもあります。DMを見た人が個展に興味を持ち、実際に足を運んでくれるかどうかは、DMのデザインや内容に大きく影響されます。
個展DMの作り方
個展DMの作り方は、以下のステップで進めていきます。
掲載内容を決める
まず、個展DMの目的はお客さまに会場まで来ていただくことです。「どのようにすればお客さまが来てくれるだろう?」と考えながら以下の項目を決めていきましょう。
- 個展のタイトル
- 会場の情報(会期、時間、会場名、住所)
- 作家在廊日(会期中は在廊いたします)
- 作品画像と作品情報(DMの作品は個展に展示する)
- 作家プロフィール
- 作家挨拶文
- イベント紹介
展覧会や展示会のDM作成において、個展のタイトル、会場の情報、作家在廊日、問い合わせ先は必須の情報です。
さらに、作品画像と作品情報、会場案内マップ、作家プロフィール、作家挨拶文、SNSアカウントなども掲載することが一般的です。また、ライブペインティングなどのイベント情報も載せると会場が盛り上がり、購入やオーダーに繫がることがあります。
開催時間が変わる場合、特に初日や最終日は、その旨を明記することが重要です。また、作品写真を使用せず、文字情報だけでデザインすることも可能ですが、その場合は展覧会名、会期、会場などの情報を用いてデザインを工夫することが求められます。
これらの情報を適切に配置することで、視覚的にも情報的にも魅力的なDMを作成することができます。情報を明確にすることで、DMを見た人が個展の詳細を理解し、興味を持つきっかけを作ることができます。
デザインを考える
次に、DMのデザインを考えます。まずDMを手に取るであろう人々、つまりペルソナを想像します。これによりDMのデザインの方向性が見えてきます。
デザインは、作品の雰囲気や作家の世界観を反映することが大切です。DMは展示の第一印象を与えるため、展示内容と一致している必要があります。メインとなる作品や画像の選定を行います。これは来場者を引きつけるものが望ましいです。
また、情報が見やすく、読みやすいレイアウトにすることも重要です。具体的には、色の選択、フォントの種類、写真やイラストの配置などを考えます。これらの要素は、DM全体の印象を大きく左右します。
印刷
DMを印刷してくれるところを決めましょう。
印刷はプロに依頼するのが一般的ですが、自分で印刷することも可能です。
例えば、オンライン印刷の「グラフィック印刷」は、豊富な印刷オプションと手厚いサポートが特徴で、初心者にもおすすめです。
一方、「キンコーズ」は店頭でのデータ入稿が可能で、納期が近いときに便利です。また、「プリントパック」は最安のオンライン印刷を提供しており、印刷に自信のある人に適しています。
これらの印刷所はそれぞれ異なる特徴と利点を持っています。そのため、自分のニーズに合わせて最適な印刷所を選ぶことが、効果的なDM作成につながります。また、オンライン印刷で提供されているテンプレートを利用することで、初心者でもスムーズにDM作成を進めることができます。
配布
DMが完成したら、会期3~4週間くらい前に、来て欲しい方にお送りしましょう。
DMに直接送り先の住所と氏名を書いて送ります。
配布については、DMをどのように配るかによって、必要な手続きや準備が変わります。郵送する場合は、郵便料金や宛名の書き方などを確認しましょう。手渡しや置き場所に置く場合は、許可が必要な場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
ちなみに「料金別納郵便」の記載は、まとめて送るときに切手を貼る手間が省けて有効ですが、1~2枚程度なら切手を貼ることになるかと思います。
逆に「料金別納郵便」というスタンプが郵便局で借りれるようなので、送る度に「料金別納郵便」のスタンプを借りて押すのも良いかもしれません。ただ、枚数が多いと初めから「料金別納郵便」というテンプレートを入れておいたほうが良いです。
個展DMオンラインツールでの作り方
ここからは、具体的に個展DMを作っていきます。専用のソフトがなくてもテンプレートがあり、デザインから印刷までしてくれるオンラインツールの「ラクスル」を使用して作成していきます。
ラクスルにログイン
まずはじめに、①検索窓に「ラクスル」と入力②キーボードの[Enter]キーを押します。
ラクスルのサイトをクリックしましょう。
「ログイン」ボタンをクリックします。
新規会員登録がまだの方は会員登録をしましょう。
「メールアドレス」と「パスワード」を入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。
DMのデザイン
「デザインサービス」をクリックします。
「はがき・ポストカード」をクリックします。
「表面_店舗写真」をクリックします。今回は「料金別納郵便」が記載されているテンプレートを使用していますが、編集中に不要になったら削除することもできます。
「テンプレートを編集する」ボタンをクリックします。
画面真ん中が編集画面で、右側が素材の選択画面です。
「素材」「文字」「写真」をクリック、またはドラッグ&ドロップで素材を追加することができます。
追加したけれど不要になった場合は「Delete」キーで削除できます。
例えば、文字をドラッグ&ドロップして、見切れている場合は印刷されません。
そのときは注意してくれます。
見切れた状態を修正するには、印刷ガイドの中に戻します。
そうすれば、先ほどのような「✕」はなくなります。
また、素材をドラッグしていると、ちょうど良いところでガイドが表示されます。
そのガイドを目安にドロップすれば、上下の距離を均等にできたり、端を揃えることができ、バランスの良い配置にすることができます。
また、作品の大きさを合わせたいときにもガイドが教えてくれるので便利です。
右側を順番に見ていきましょう。
「素材」は写真やイラストを文字で検索できるので便利です。
また、「テキスト」は様々な字体を選ぶことができます。
そして、「写真を追加」では「ファイルを選択」ボタンでオンライン上に画像を取り込むことができます。
作成したQRコードも入れておくことができますよ。
先ほどの操作方法で作成したDMがこちらです。
こちらが「デザイン面(裏面)」です。
ちなみに、デザイン面と宛名面は別々で作ります。
DMデザインの確認
編集が終わったら、宛名面、デザイン面どちらでも良いので、編集画面から「確認して注文に進む」ボタンをクリックします。
「次へ」ボタンをクリックします。
「はがき・ポストカード購入に進む」ボタンをクリックします。
DM詳細の設定
そうすると、「ポストカード・はがき印刷料金表」が表示されます。
ここで決める項目は「用紙の種類」
「用紙の厚さ」
印刷面と色
最後に「部数と価格」を決めます。
「部数と価格」を決めたら「カートに追加する」ボタンをクリックします。
そうすると、「カート」が表示されます。
DMデータ入稿
「データを入稿してください」をクリックします。
「マイデザインから選択」ボタンをクリックします。
作っておいた「宛名面」と「デザイン面」の両方を選択します。
選択してチェックマークを入れたら、「選択する」ボタンをクリックします。
データがアップロードされたら、「データチェックを行う」ボタンをクリックします。
DMデータチェック
そうすると、「現在処理中です」と表示され、
「データ入稿 – スピードチェック入稿結果」が表示されます。
「最終確認へ進む」ボタンをクリックします。
「仕上がりプレビューをご覧ください」とメッセージが表示されます。
プレビューのはがきの上にカーソルを載せると裏側が確認できます。
右側も同様です。
「確認用PDF」をクリックします。
作成されたPDFを確認しましょう。
「宛名面」
「デザイン面」を確認します。
サンプルではありますが、一度プリントアウトしてみることをおすすめします。
誤字脱字やレイアウトに窮屈なところはないか確認しましょう。
問題がなければ「データを入稿する」ボタンをクリックします。
DM購入手続き
そして、「支払い、お届け先の入力へ」ボタンをクリックし、購入手続きを進めます。
「お支払い方法を設定する」ボタンをクリックします。。
支払い方法を決めて「選択する」ボタンをクリックします。
お支払い方法を選択したら、「利用規約に同意の上注文を確定する」ボタンをクリックします。
以上で、ラクスルでのDMデザインから、注文までの手順の解説は終わりです。
お疲れさまでした。
DMが届くのを待ちましょう。
個展DMを作る人は誰か?
個展DMを作る人は、主に自分、またはプロに依頼する2つの方法があります。
自分で製作する場合は、自分のイメージを具体化する過程が重要です。デザインソフトとしてはIllustratorやWordなどがあります。プロに依頼する場合、具体的な希望や素材の指定が必要です。
デザイナーに依頼する個展DMデザインのメリットと料金相場
個展DMのデザインに自信がない場合、専門的な知識と技術を持つデザイナーに依頼することを検討してみてください。デザイナーは視覚的な魅力を最大限に引き出すための手法を理解しており、DMの効果を高めることが可能です。
料金は、デザインの種類や範囲、修正の回数、カラーの有無、印刷の有無、面数などにより変動しますが、一般的には一万〜数万円が相場となっています。具体的な料金やサービス内容については、依頼を考えているデザイン業者に見積もりを依頼することがおすすめです。
DM作成における魅力的な作品写真の撮影方法
個展や展示会のDM作成において、作品写真はその顔となり、視覚的な魅力を伝える重要な要素です。そのため、写真の撮影方法には工夫が必要です。高性能な撮影機材がなくても、スマートフォンのカメラを使用し、以下のポイントを意識することで、高品質な作品写真を撮影することが可能です。
高解像度で近距離で撮影
まず、カメラの解像度設定を高解像度にします。そうすることによって、より鮮明な写真を撮影できます。次に、デジタルズーム機能は使わずに撮影します。ズーム機能を使うと、画質が落ちてしまうからです。ですので、なるべく被写体に近づいて撮影してみましょう。
真正面から撮影
また、平面作品を撮影する場合は、作品とカメラを水平にして真正面から撮影することで、作品の歪みを防ぎます。さらに、撮影する場所の明るさと光の向きを確認し、適切な露出で撮影することも重要です。
これらの工夫を加えることで、作品画像のクオリティを向上させることができます。
DMのサイズについて
ポストカードサイズ(148×100㎜)は、個展や展示会のDM作成に最も一般的に使用されるサイズです。これは、郵便はがきとして送れる最大サイズで、郵送料金が抑えられるためです。なお、紙の厚さは180kgがおすすめです。
ハガキサイズは、ポストに投函しやすく、直接渡す時や店頭に置く時にも便利です。しかし、デザイン上、文字が多くなると写真をきれいに見せることが難しくなることもあります。
サイズ選択に慣れてきたら、大型のものや三つ折りのものなど、目的に合わせて変えてみるのも一つの方法です。ただし、大きなサイズや特殊な形状を選ぶ場合は、郵送料金や印刷代が増えることを考慮する必要があります。
個展DMのデザイン
個展DMデザインは、視覚的な印象と情報の効果を最大化するための重要なツールです。絵の画像を主体としたデザインは、視覚的な印象を強調し、作品の雰囲気を伝えます。一方、情報量が多いデザインでも、適切なレイアウトとフォントの選択により、情報を効果的に伝えつつ、全体の雰囲気を保つことができます。
DMデザインの例として、複数の絵を規則的に配置することで、個展のテーマや方向性を強調することができます。また、白黒の絵をメインにしたDMデザインは、色調の統一により洗練された印象を与えます。
一方、情報量が多いデザインでも、イラストを用いることで、情報を伝えつつもデザインの一貫性を保つことが可能です。
これらの例から、個展DMデザインは、視覚的な印象と情報のバランスをうまく取ることで、作品や作家自身の魅力を効果的に伝えることができると言えます。
個展DM作り方のコツ
魅力的な作品画像を掲載する
個展に足を運んでもらうためには、魅力的な作品画像の掲載が不可欠です。DMを手に取ってもらい、「この個展がみたい」と思ってもらえるように、作品を厳選して掲載しましょう。
数枚の作品画像を用意し、自分の作品の傾向を知ってもらうためにもDMデザインに組み込みます。特に自信のある1枚を大きく掲載することで、目を引く効果があり、デザインにメリハリをつけることができます。
なお、作品画像は必ず展示予定のものにしましょう。DMを見た方が、会場でDMに掲載していた画像がなくてがっかりされないようにしましょう。
もし、販売目的の個展の場合、手頃な値段の作品画像をDMに掲載しているとご購入していただける可能性があります。
簡潔でわかりやすい情報を掲載する
DMには個展の情報や内容を明確かつ簡潔に記載しましょう。宛名面に情報をまとめて、一目で伝わるデザインに工夫しましょう。また、ライブペイントや似顔絵プレゼントなどの特別なイベントがある場合は、必ずその内容と開催日時を明記しましょう。
イベントの参加を促すことで、多くの人々が個展に足を運んでくれる可能性が高まります。
顔写真を掲載する
作家の顔写真は個展をより身近に感じさせるための重要な要素です。作家の顔写真を掲載することで、親近感や興味を引き立て、個展への参加を促すことができます。顔写真をデザインに組み込むことに抵抗がある場合は、作家の略歴、挨拶文、会場の地図などと一緒に宛名面に掲載すると良いでしょう。また、略歴には生年月日や出身地を記載することで、視覚的な親近感をさらに強化することができます。出身大学や受賞歴、個展歴なども含めることで、作家の魅力をより具体的に伝えることができます。
印刷の際の注意点
家庭用プリンターによる印刷のリスク
家庭用プリンターでの印刷は、その手間とコストから見てあまりおすすめできません。特にインクジェットプリンターの場合、水によってインクがにじむ可能性があります。さらに、紙とインクの費用、そしてそれにかかる時間を考えると、これらのコストは予想以上に高くなります。特に、写真を多く含むDMの印刷は、大量のインクを消費します。これらの理由から、オンライン印刷サービスを利用する方が、経済的に有利な場合があります。気になる方は、自宅のプリンタで一枚だけテストプリントしてみると良いです。
オンライン印刷の注意点
オンライン印刷を利用するときの注意点として、「納期」と「事前の確認」があります。
DMのデザインが完成したら、次はオンライン印刷を利用して実際に印刷を行います。オンライン印刷は便利で、自宅からでも手軽に高品質な印刷物を作成することができます。
オンライン印刷を利用する際は、まず印刷会社のウェブサイトで印刷の手順を確認します。そして、デザインデータをアップロードして印刷を依頼します。このとき、納期までに時間がかかることが多いので、早めに印刷を依頼することが重要です。
また、紙質は自由に選べますが、厚めの紙を選ぶと高級感が出ます。初めての印刷依頼は不安があるかもしれませんが、間違いがないか確認し、信頼できる印刷会社を選べば安心です。
納期やレイアウトなど、事前に確認しておくべきポイントがありますので、注意深く進めましょう。
まとめ
- 個展DMは、作品を見に来てほしいという作家の思いを直接伝える重要なツール
- 個展DMの作成は、作家自身のブランディングに直結する
- 個展DMの作成は、内容の決定、デザインの考案、印刷、配布の4つのステップで進める
これらのポイントを押さえながら、自分だけの個展DMを作成してみてください。