ユンボの免許をコマツ教習所で取る方法|実技講習の操作を細かく解説

この記事では次のことをお伝えします。

ユンボの免許をコマツで取る方法が知りたい

筆者はコマツ教習所で「3トン未満」のユンボを操縦できる免許を取得しました。

2日間の日程で学科教育(1日目)と実技教育(2日目)を受講してきました。

掘削や敷きならしなど、人の力では限界がありますがユンボを使うとスムーズに作業できます。

ちなみに、ユンボは掘削用建設機械の呼び名のうちのひとつなので正式な名称は「ドラグショベル」や「油圧ショベル」と言います。現場ではユンボやバックホーなどと言いますが、教習所ではドラグショベルと言っています。

聞き慣れない名称ですが、覚えておきましょう。

本記事では、とくに実技教育の具体的な操作内容を細かくご紹介します。

これからコマツ教習所で「3トン未満」のユンボの免許を取りたい方はぜひイメージトレーニングにご活用ください。

この記事のざっくりとした結論
  • 基本的に修了証はもらえるが「危険な業務」という意識を持とう
  • 学科講習は、最後に自己採点式のテストが出るからマーキングしておこう
  • 実技講習は、一つ一つの作業を確実にこなせばうまくいく

もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。

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★もくじ★

ユンボは製品の呼び名、教習所で使う名称は「ドラグショベル」

ユンボは製品の呼び名ではありません。教習所で使う名称は「ドラグショベル」と言っていました。

その他には「油圧ショベル」「バックホー」と言います。

ドラグショベルは、バケットの刃先(ギザギザ)が下向きに取り付けられてあるもので掘削や積込み作業に使われるものです

道路を掘ったり、溝掘りをしたりと幅広く使われていて、小型車両系建設機械の代表となるものです。

しかし、現実に工事現場でドラグショベルと言う人は少なく「ユンボ」や「バックホー」などと言う人が多いです。呼び方は人によって、会社によって様々だと思います。

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ユンボの免許とは

ユンボの免許を取るには「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」を受講します。

機械の大きさで「車両系建設機械運転技能講習」か「小型車両系建設機械特別教育」にわかれます。

また、公道を運転するには自動車免許証も必要です。

今回は「機体質量3トン未満」の機械を操縦できる資格である「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)特別教育」を受けました。

さきほどのドラグショベル(ユンボ)、さらにトラクターショベル(ホイールローダー)を操縦できます。

ホイールローダーは、ホイール式(4輪駆動式)のトラクターにバケットが取り付けられている機械です。土や砂利などをすくってダンプに積み込んだり、運搬したりする作業に使います。

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注意したい「機体質量」と「機械質量」

「機体質量」とはユンボ(車両系建設機械)から作業機装置、水、燃料、油脂類、オペレータを含まない質量のことです。つまり、機械の本体のみの質量です。

作業機装置とは、ブレード、バケット、ブーム、アーム、シリンダーなどの、作業するために必要な装置のことです。

一方、「機械質量」とはユンボ(車両系建設機械)が運転できる状態のことです。

つまり、燃料やオイル、冷却水、作業機装置、機械本体などが揃っていて、オペレータがいればいつでも操作できる状態です。

ただし、機械質量にはオペレータは含まれません。

小型車両系建設機械の免許しか持っていない場合でユンボをレンタルするときは、機体質量を確認しましょう。

なぜなら、機体質量3トンを超えた機械を操縦すると違反になるからです。

なので、必ずレンタルするときに確認してから使用しましょう。

ユンボの免許で活躍できる業種

ユンボでは解体業でものをはさんだり、コンクリートを壊したりします。

また、管工事業で電気・ガス・水道などのライフラインを設置する場合、道路のアスファルトをはがし、砂利や土を掘り、管を埋設する作業を行います。

その他にも、土木や造園、建材業などでも活躍できます。

いきなりオペレーターになることは難しいかもしれませんが、先輩の操縦を見たり聞いたりして徐々に覚えていきましょう。

ユンボの免許を取得しないとできない作業

ユンボは、私有地であれば道路交通法の範囲外なので、無免許でも走行や掘削などが可能です。

例えば、自宅などの立ち入りが制限されている場所です。

しかし、ユンボを公道で走行したり作業したりするには免許が必要です。

ユンボの免許と自動車免許の種類

ユンボの免許と自動車免許の種類です。

自動車免許は普通免許、準中型免許、中型免許、大型免許などです。

ユンボの免許は「車両系建設機械運転技能講習」か「小型車両系建設機械特別教育」の講習にわかれます。

ユンボの免許は、機体質量によって区別されています。

「小型車両系建設機械特別教育」は3トン未満の機体質量の機械を操縦するときに受ける講習です。

一方「車両系建設機械運転技能講習」は、3トン以上の機体質量がある機械を操縦するときに受ける講習です。

操縦する機体質量によって取得すべき自動車免許が変わってきます。

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ユンボの免許を取得してもやってはいけない作業

ユンボの免許を取得しても、やってはいけない作業はバケットを外し、アタッチメントを交換して、解体用のブレーカーやカッターなどを使用することです。

または、クレーン機能がついたユンボでクレーン作業をすること、玉掛け作業をすることです。

これらは別途資格が必要です。

このように同じユンボを扱うにも、装着する機械(アタッチメント)や作業内容、機体質量によって受講する講習を追加しなければならない可能性があります。

なので、気を付けましょう。

ユンボの免許講習「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)特別教育」で必要な持ち物

コマツのユンボ講習「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)特別教育」で必要なものは以下です。

  • 筆記用具
  • 印鑑
  • 作業しやすい服装
  • ヘルメット

以上です。

印鑑はシャチハタでもOKですが、念のためご確認をお願いします。

また、ヘルメットは貸し出しも行っていました。

しかし、実際に作業する場合は止まっているユンボの機体に頭をぶつけることがたまにあります。

なので、これからユンボを使用していく場合は自分用のヘルメットが必要になります。

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ユンボの講習を受ける日時

ユンボの講習「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」を受ける日時は、最低2日はかかります。

ユンボの講習を受ける教育内容は「安全衛生特別教育規程第11条に」にあります。

  • 走行に関する装置の構造や取扱い方法…3時間
  • 作業に関する装置の構造や取扱い及び作業方法…2時間
  • 運転に必要な一般事項…1時間
  • 関係法令…1時間

上記が学科教育です。

次に実技教育の内容です。

  • 走行の操作…4時間
  • 作業のための装置の操作…2時間

以上です。

つまり、上記の「学科教育」も「実技教育」も上記の時間以上行うことと定められています。

また、教習所の日程はある程度決められています。

なので、受講日時を見て申し込みしましょう。

ユンボの免許をコマツで取るときの応募方法

コマツ教習所は全国にあります。お近くの教習所から選択し、会場、受講日程を選択して申し込みます。

本人確認書類の添付して提出するなどの手続きが必要です。

個人で手続きする場合も、会社で手続きする場合も手順に沿っていけば完了します。

KOMATSU講習日程

コマツ教習所でのユンボの免許取得講習日程

コマツ教習所で受けるユンボ講習「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」の日程は以下です。

  • 1日目「学科教育」
  • 2日目「実技教育」

以上です。

両日とも1日中受講することになります。

昼食は、教習所で食券を購入すれば昼にお弁当を届けてくれます。

しかし、自分で教習所から出て購入するとなれば、時間がかかるかもしれません。

なので、昼食を自分で用意する場合はあらかじめ朝から用意しておいたほうが良いかもしれません。

講習当日、受講までの手続き

教習所に到着後、受付に行くと写真を撮るように言われます。街中にあるような証明写真の機械が何台か設置されていますので、中に入り写真を撮影します。

この写真が修了証(カード)の顔写真となります。修了証は、作業中には常に携帯していなければならないものです。

なので、朝から身だしなみを整えておきましょう。

今回の受講人数は15名ほどで、女性の方も1名ほどいらっしゃったと思います。服装は作業着の方もいれば、普段着の方もいらっしゃいました。

年齢は筆者の想像ですが、20代から70代くらいまでの幅広い年齢層の方々がいらっしゃいました。

教室には、一人につきテーブルと椅子が用意されています。

決められた席に着席して受講の準備をしておきましょう。

コマツ「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」受講1日目

コマツ教習所の「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」受講1日目は、学科教育です。

座学なので、とくに作業着でなくとも良いです。

なお、講義の最後に簡単なテストを行います。

学科教育は7時間行います。50分講習、10分休憩を何度か繰り返し、お昼休憩をはさみながら1日いっぱい椅子に座って受講します。

昼食後は眠くなるかもしれませんので、講義中はページを見失わないように気を付けたいところですね。

受講内容は、ユンボの各部の名称やエンジンの構造、操作方法、専門用語、力学、摩擦、関係法令などを学びます。

大前提として、「事業者は、危険又は有害な業務で、厚生労働省令で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省令で定めるところにより、当該業務に関する安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならない。」と定められています。

つまり、ユンボを扱うことは「危険又は有害な業務」ということです。

ユンボで道路掘削し、埋設物の破損、労働災害、第三者被害などが現実に起きています。

どうしても人が行う仕事はエラーが起こります。寝不足、二日酔い、その日の体調、その日のノルマ。

様々なことが重なって事故は起きます。

そのことを頭に入れておくと、受講するときの受け方が変わるかと思います。かんたんに操作できてしまうユンボですが、逆に言えばかんたんに事故が起こる可能性も秘めています。

受講時には、あらかじめ配られたテキストに赤線を引いたりマーカーをしたり、メモを取りながら受講すると良いかと思います。

170ページほどあるテキストなので、結構かけ足で進みます。目で追っていないと置いていかれますので、気を付けましょう。

重要な箇所は、講師が「ここは重要ですよ」と言ってくれます。また、重要な箇所はテストに出る可能性が高いです。なので、アンダーラインか、マーキングしておき、全ての講義が終わったらざっと見てチェックした箇所がすぐわかるようにしておきましょう。

講義が終了したら、テスト(20問)を行います。

鉛筆、消しゴムを使用して問題を解きます。

講義では問題の内容を繰り返し話してくれるので、しっかり講義を聞いていれば問題なく解くことができます。

自己採点方式ですが、しっかりと話を聞いておきましょう。

よほどのことがない限り、このテストで修了証取得には響かないと思います。

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コマツ「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」受講2日目

コマツ教習所の「小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)」受講2日目は、実技教育です。

実技講習は、合計6時間受講します。

実際に機械を操作しますので、安全に作業できるよう、動きやすい服装、安全靴、ヘルメットなどの用意が必要です。

コマツ教習所ではヘルメットの貸し出しをしていました。

今回は、ユンボ(ドラグショベル)だけでなくトラクターショベル(ホイールローダー)も操作しました。

ちなみにトラクターショベルとホイールローダーは、同じものです。

機械の操作方法はメーカーによってバラバラです。なので、仕様がちがうユンボに乗ると、その都度1から操作方法を覚えなければいけません。

このようにメーカーごとにちがう操作と標準操作方式(JISパターン)というものがあります。

標準操作方式(JISパターン)は、操作方法が統一されているものです。コマツ教習所で操作したユンボは標準操作方式(JISパターン)でした。

他のメーカーも、順次標準操作方式(JISパターン)に統一し、将来的にはすべてのメーカーのユンボが標準操作方式(JISパターン)に統一されるそうです。

なので、操作をまちがえて事故を起こす可能性が低くなりますね。

実技教育の受講内容

具体的な実技教育の受講内容です。

1日目の学科教育のときに同じ教室にいた受講生を2つの班にわけて行いました。

筆者の班は8人でした。

2日目は、途中10分の休憩とお昼休憩をはさみながら一日中外で行います。

筆者の班ははじめにドラグショベル(ユンボ)の操作、次にトラクターショベル(ホイールローダー)の操作でした。

最初、教官が乗って操作を教えてくれます。その後、教官が操作したとおりにオペレーターとなる受講生が一人ずつ順番に操作します。

教官はオペレーターの操作を見て指導します。

機械は1台しかありません。

なので、それ以外の受講生は控室にある椅子に座りながら出番を待つといった状況です。

筆者の班は人数が少なかったため、1人につき5回ほど順番が回ってきました。

ドラグショベル(ユンボ)の操作手順

ここからは具体的な操作手順の説明です。

まだ講習を受けていない方は、イメージトレーニングとしてご活用いただければと思います。

なお、教習所によって手順が変わるかもしれませんので、参考程度に見ていただければと思います。

まずはじめに、ドラグショベルの実技です。ドラグショベルは走行・掘削の順番で行います。

ドラグショベルの走行

走行の前にまずは、カバーを開けて機体の構造を確認します。

機体の構造をチェックたら、機体を周りながら、機体に向かって全方向確認をします。「右よし、後ろよし、左よし、前よし」。指差しをして呼称します。

4か所異常の有無を確認したら、運転席に向かって「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称してそれぞれ確認します。

 異常がないことを確認して、両手で機体の手すりをしっかりとつかみ、足元をステップに乗せて(3点指示)運転席に乗ります。

運転席に着いたらシートベルトを装着します。

キーを途中までまわします。この時に計器類が表示されますので、確認します。

計器類を確認したら、キーを最後までまわしエンジンをかけます。

ドラグショベルのブレード(排土板)を一番上まで上げます。

ドラグショベルには、「停止の姿勢」と「走行姿勢」があります。

はじめは停止の姿勢になっています。そこから走行姿勢にしていきます。

停止の姿勢は、アームは垂直で、バケットの刃先が自分の方を向き、バケットが斜めで地面に付いた状態です。

なので、走行姿勢にするためブームを上げ、チルトしバケットの口を水平にします。

「チルト」とは土などをすくうこと、その逆の「ダンプ」は空にするという意味です。

走行姿勢になったら「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称します。

走行レバーを左右ともに奥に目一杯かたむけるとドラグショベルが直進します。

少し直進したら、右走行レバーをやや手前に戻します。最初の直進に対して斜め45°くらいまで方向転換します。

斜め45°くらいまで方向転換できたら、走行レバーを左右ともに奥に目一杯かたむけて、再び直進します。

今度は、左走行レバーをやや手前に戻します。さきほどの直進に対して斜め45°くらいまで方向転換します。これは、最初の直進と平行の状態になります。

ドラグショベルのバケットがポールの左側にくるまで直進します。

ドラグショベルのバケットがポールの左側にきたら、走行レバーをはなして停止させます。

つぎに、機体を左旋回します。「後ろよし、右よし、前よし、左よし」

指差し呼称の順番は、次に動作する方向を最後に呼称して全方向確認するので、最後に「左よし」となります。

つぎは、左に180°旋回します。180°旋回したら、直進します。

全方向確認「右よし、後ろよし、左よし、前よし」で指差し呼称します。

先ほどとちがい、ブレードが後ろ側に変わりました。なので、走行レバーは逆の動きになる点に注意します。

走行レバーを左右手前に目一杯傾けて直進します。

真ん中にあるポールを通過する前に右に機体を方向転換します。左右手前に目一杯傾けていた走行レバーの左レバーをやや奥に戻します。

さきほどの直進に対して斜め45°くらいまで方向転換します。機体を斜め45°に方向転換できたら、再び左右の走行レバーを手前に引いて直進します。

右走行レバーをやや奥に戻します。さきほどの直進に対して斜め45°くらいまで方向転換します。

ドラグショベルのバケットがポールの左側にくるまで直進します。ドラグショベルのバケットがポールの左側にきたら走行レバーをはなして停止します。

停止したら、左旋回して機体をもとに戻します。「後ろよし、右よし、前よし、左よし」

の指差し呼称のあとにレバーを動かし、左旋回180°します。

最後に走行姿勢から、停止の姿勢に戻します。

ブレード(排土板)を地面まで下げ、ブームを下げ、ダンプし、バケットの刃先を地面に当てます。これで、停止の姿勢になりました。

作業機ロックをかけ、エンジンを切ります。

シートベルトを外します。

「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称をします。

両手はてすり、足はステップの3点指示で機体を見ながら運転席から降ります。

お疲れさまでした。

これで、ドラグショベルの走行手順は以上です。

ドラグショベルの掘削・敷きならし

ドラグショベルの掘削・敷きならし手順です。

掘削・敷きならしの実技は、バケットを水平の状態に保ちながら土を掘削すること、掘削した土をバケットを水平の状態に保ちながら、少しずつ敷きならすことが求められます。

現在の状態は、ドラグショベルの機体がアスファルトにあり、ブレードから前方は土の状態です。ブレードは初めから土に接地してあり、バケットの刃先も接地してある状態です。

作業開始前の作業機装置は12時の方向にあります。

旋回して10時~11時くらいの方向で掘削し、旋回して1時~2時くらいまでの方向に敷きならしを行う作業です。

まずはじめに、「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称します。

両手はてすり、足はステップの3点指示で運転席に乗ります。

運転席についたらシートベルトを装着します。

キーを途中までまわすと、計器類が表示されますので確認します。

計器類を確認したら、キーを最後までまわし、エンジンをかけます。

作業機ロックを解除します。

ブレードは接地したままの作業するので、そのままにしておきます。

ブレード以外は停止の姿勢から走行姿勢にします。

ブームを上げ、チルトしバケットを水平にします。

掘削するため、現在12時の方向にある作業機装置を左旋回で10時~11時くらいの方向まで動かします。

「右よし、左よし」と指差し呼称し、10時から11時くらいの方向まで左旋回します。

掘削体勢に入ります。

アームを伸ばし、ダンプします。

アームをゆっくり手前に引き、土を掘削しはじめたらアームを手前に引きながら、ブームをゆっくり上げていきます。イメージとしては地面と水平に掘削するような状態です。

アームだけでチルトした場合、円弧を描いて下の方まで掘削してしまいます。そうならないようにブームを上げる作業を同時に行わなければなりません。

混乱してしまう作業ですが、うまくいけば思わず笑ってしまいます。

バケットに土が入ったらバケットをチルトします。

走行姿勢に戻すためブームを上げ、バケットを水平にします。

敷きならしを行うため、現在の10時~11時くらいのところから、右旋回で1時~2時くらいの方向まで作業機装置を動かします。

動かす前に、「左よし、右よし」と指差し呼称し、1時から2時くらいの方向まで右旋回します。

敷きならし体勢に入ります。

アームを曲げて手前から奥へ向かって敷きならしていきます。

曲げて、手前にあるアームをゆっくり伸ばし、敷きならしはじめたらブームをゆっくり下げていきます。イメージとしては地面と水平に敷きならしていく状態です。

アームだけでダンプした場合、掘削同様に円弧を描いて地面から遠くなり、高いところから敷きならすことになります。そうならないよう、ブームを下げる作業も同時進行で行います。

全て敷きならし終わったら最大ダンプします。

今度はその場(1時~2時くらいの方向)で掘削し、10時~11時くらいの方向で敷きならす作業をします。

同じ作業なので、省略します。

10時~11時くらいの方向で敷きならしが終わったら、最初の場所である12時の方向まで右旋回します。

「左よし、右よし」と指差し呼称したあと、右旋回します。

作業機装置を12時の方向に動かしたら、停止の姿勢に戻します。

ブームを下げ、ダンプし、バケットの刃先を地面に当てます。

作業機ロックをかけ、エンジンを切ります。

シートベルトを外します。

「後ろよし、前よし、足元よし」で指差し呼称します。

両手は手すり、足はステップの3点指示で機体を見ながら運転席から降ります。

お疲れさまでした。

これで、ドラグショベルの掘削・敷きならしの実技講習は終わりです。

ここまでが午前の実技講習です。

お昼休みの後に午後の実技講習に移ります。

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トラクターショベル(ホイールローダー)の操作手順

午後は、トラクターショベル(ホイールローダー)の実技です。

トラクターショベルは走行・砂の積込みで行います。

トラクターショベル(ホイールローダー)の走行

トラクターショベルの走行は、置かれたコーン2つの周りを楕円を描くように2周する操作を行い、最後に8の字を描きながら1周します。

走行の前にまずは、カバーを開けて機体の構造を確認します。

機体の構造をチェックしたら、機体を周りながら、機体に向かって全方向確認をします。

「前よし、右よし、後ろよし、左よし」指差しをして呼称します。

4か所異常の有無を確認したら、操縦席に向かって「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称して、それぞれ確認します。

 異常がないことを確認して、両手で機体の手すりをしっかりとつかみ、足元をステップに乗せて(3点指示)運転席に乗ります。

運転席に着いたらシートベルトを装着します。

キーを途中までまわすと、計器類が表示されますので確認します。

計器類を確認したら、キーを最後までまわし、エンジンをかけます。

作業機ロックを解除します。

トラクターショベルにも、「停止の姿勢」と「走行姿勢」があります。

はじめは停止の姿勢になっています。そこから走行姿勢にしていきます。

停止の姿勢は、バケットの刃先が地面に設置している状態です。なので、走行姿勢にするためバケットを最大限にチルトし、上げた状態にします。

トラクターショベルの「チルト」は、バケットの口が上を向いた状態で、その逆の「ダンプ」はバケットの口が下を向いた状態になります。

最大チルトし、バケットを上げ走行姿勢になったら、作業機ロックをかけます。

つぎに、ブレーキペダルを踏み、パーキングブレーキを解除します。

N(ニュートラル)から前進へレバーを動かします。

ブレーキペダルを踏んだまま、全方向確認をします。

「前よし、右よし、後ろよし、左よし」と指差し呼称します。

左手はハンドル、右手はバーを握ります。

アクセルを踏み、前進します。

前方右側に見えるコーンに差しかかる前に右にハンドルを切ります。

ハンドルを最大限に右に切り、半円を描くように右に回ります。

コーンをすぎる手前で、右に切っていたハンドルを徐々に左に戻していき、次のコーンまで直進で進みます。

再び右にハンドルを切り、半円を描くように走行します。

コーンをすぎる手前から、右に切っていたハンドルを徐々に左に戻していきます。

これで1周目が終わりました。

同じ要領で2周します。

2週目は同じ内容なので、省略します。

3週目は「8の字」を描くように走行します。

2周目が終わる手前で直進せずに、ハンドルは右に切ったまま、描いた楕円の真ん中を通過していきます。

コーンが左側に見えるので、コーンの周りを円を描くように左にハンドルを切ります。

楕円の真ん中を通過するよう、ハンドルを右に切り、少し直進します。

今度はコーンが右側に見えてくるので、コーンを中心に円を描くように右にハンドルを切ります。

スタート地点の左側にあるポールが、自分と同じ位置に差しかかったらブレーキをかけます。

前進になっているレバーをN(ニュートラル)に動かし、パーキングブレーキをロックします。

走行姿勢から、停止の姿勢に戻します。

チルトしていたバケットをダンプし、水平になったバケットを接地します。

作業機ロックをかけます。

エンジンを切り、シートベルトを外します。

「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称します。

両手に手すり、足はステップの3点指示で機体を見ながら運転席から降ります。

お疲れさまでした。

これで、トラクターショベルの走行の実技講習は終わりです。

トラクターショベル(ホイールローダー)の砂の積み込み

最後は、トラクターショベル(ホイールローダー)の砂の積込みです。

三方に囲まれたブロックの中に砂の山があります。その砂をチルトして、ブロックをダンプに見立て、ダンプに積み込むことを想定した実習です。

前進して砂をチルトし、バックしてダンプの前でバケットを上げ、ダンプに砂を積み込みます。ダンプを傷つけないように積み込む練習でもあります。

工程が多いので、一つ一つ確実に行いましょう。

スタート地点のポールは①です。ポールは①、②、③とあり、ポール①→ポール②→ポール③と進んだ先に砂の山があります。

走行の前にまずは、カバーを開けて機体の構造を確認します。

機体の構造をチェックしたら、機体を周りながら、機体に向かって全方向確認をします。「前よし、右よし、後ろよし、左よし」指差しをして呼称します。

4か所の異常の有無を確認したら、運転席に向かって「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称してそれぞれ確認します。

異常がないことを確認したら、両手で機体の手すりをしっかりとつかみ、足元をステップに乗せて(3点指示)運転席に乗ります。

運転席に着いたらシートベルトを装着します。

キーを途中までまわすと、計器類が表示されますので確認します。

計器類を確認したら、キーを最後までまわしエンジンをかけます。

作業機ロックを解除します。

停止の姿勢から、走行姿勢にします。

最大チルトし、バケットを上げます。

ブレーキペダルを踏み、パーキングブレーキを解除します。

N(ニュートラル)から前進へレバーを動かし、全方向確認します。「後ろよし、右よし、左よし、前よし」で指差し呼称します。

左手はハンドル、右手はバーを握り、アクセルを踏んで前進します。

前方左側に見えるポール②と自分の体とが並列になったらブレーキをかけ、レバーを前進からN(ニュートラル)へ動かします。

バケットをダンプし、水平になったバケットを接地します。接地したバケットを5cmほど浮かせます。

N(ニュートラル)から前進へレバーを動かし、前方確認します。「前よし」で指差し呼称します。

前方の砂に向かってアクセルを踏み込みます。スリップするくらい機体が砂にあたったらレバーを前進からN(ニュートラル)へ動かします。

最大チルトし、バケットに砂が当たらなくなるくらい上に上げたら、作業機レバーをチルト→ニュートラル→ダンプ→ニュートラル→チルト・・・というふうに操作を繰り返し、アクセルペダルを踏み込みながらバケットを揺らして余分な砂を落とします。

余分な砂が落ちたら、走行レバーをN(ニュートラル)から後退へ動かし、後方確認をします。「後ろよし」と指差し呼称します。

ポール②と自分の体が並列になるまで後退します。

走行レバーを後退からN(ニュートラル)へ動かします。

バケットを下げ、走行姿勢にします。バケットを下げるときに音が鳴ります。音が鳴ったらレバーから手を離して止めます。

走行レバーをN(ニュートラル)から後退へ動かします。全方向確認します。「右よし、左よし、前よし、後ろよし」で指差し呼称します。

ポール①と自分の体が並列になるまで後退します。

ポール①と自分の体が並列になったら、走行レバーをN(ニュートラル)から前進へ動かします。

全方向確認します。「後ろよし、右よし、左よし、前よし」と指差し呼称します。

左手はハンドル右手はバーを握り、アクセルを踏んで前進します。

ポール②と自分の体が並列になるまで前進していきます。ポール②と自分の体が並列になったら走行レバーを前進からN(ニュートラル)に動かします。

アクセルペダルを踏み込みながらバケットを上に上げます。このとき、バケットを目一杯上げてしまうと危険なので、途中で止めます。

砂山をダンプトラックと想定して、バケットに積み込んでいる砂をダンプトラックに見立ててダンプします。

まずは、走行レバーをN(ニュートラル)から前進へ動かします。ポール③とトラクターショベルの前輪の前側がポール③と同じ位置にくるようにゆっくり走行します。

ポール③とトラクターショベルの前輪の前側が、ポール③と同じ位置になったらブレーキペダルを踏んで停止します。

走行レバーを前進からN(ニュートラル)に動かします。

ゆっくりとダンプし、砂がパラパラ落ちるのを見て、そのあとダンプする砂の位置を確認します。

位置が確認できたら、全てダンプします。

ダンプしたまま、作業機レバーをチルト→ニュートラル→ダンプ→ニュートラル→チルト・・・というふうに繰り返し、アクセルペダルを踏み込みながら余分な砂を落とします。

バケットから砂が全てダンプできたら、ダンプトラックに作業機が当たらないように最大チルトします。

ダンプトラックへの積み込み作業は終わったのでバックでダンプトラックから離れましょう。

走行レバーをN(ニュートラル)から後退へ動かし、後方確認します。「後ろよし」と指差し呼称をします。

ポール②のコーンと自分の体が並列になるまで後退します。

走行レバーを後退からN(ニュートラル)へレバーを動かします。

走行姿勢に戻します。バケットを音がするまで下げ、音が鳴ったらレバーから手を離し、止めます。

走行レバーをN(ニュートラル)から後退へ動かし、全方向確認します。「右よし、左よし、前よし、後ろよし」と指差し呼称します。

ポール①と自分の体が並列になるまで後退します。

ポール①と自分の体が並列になったら、走行レバーを後退からN(ニュートラル)へ動かします。

パーキングブレーキをロックします。

走行姿勢から、停止の姿勢にしていきます。

バケットをダンプします。次に、水平になったバケットを接地すれば停止の姿勢になります。

作業機ロックをかけ、エンジンを切ります。

シートベルトを外します。

「後ろよし、前よし、足元よし」と指差し呼称します。

両手に手すり、足はステップの3点指示で機体を見ながら運転席から降ります。

お疲れさまでした。

これで、トラクターショベルの砂の積み込みの実技講習は終わりです。

これをもって全ての講習が終了したことになります。

受講生の中には、初心者の方や、ある程度経験があるような方もいらっしゃいました。

ちなみに筆者は、私有地で土や砂利を積み込んだ経験があります。

その場で操作を覚え、教官の言うことをしっかり聞いていれば初心者でも問題ないです。

筆者は緊張しやすいので、自分の番が回ってきたときは焦りましたが、流れ作業にせず、一つ一つの操作を確実にこなすとうまく操作できました。

実技テストは一応ありました。機械に乗る前の安全確認、乗り降りの仕方、操作前の安全確認、教官の指示通りの操作をしているか、タイムなどを見られます。

何度も操作したあとの最終テストなので、そのころには緊張はしても操作には慣れています。

ちなみに指差し呼称するときは、声出しするとしっかりと身につく感覚がありました。

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修了証の交付

実技講習が終わったら、教室に戻り修了証が渡されます。

実技教育のときに、教官の指示通りに操作できない受講生の方がいらっしゃって何度も注意を受けていましたが、全員に修了証は交付されました。

なお、修了証の交付時に印鑑を使用します。

修了証が交付されたら全ての講習が終了となります。

忘れ物がないように帰宅しましょう。

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ユンボの免許講習をコマツで受けてみてわかったこと

「見る」と「操作する」は大違い

「見る」と「操作する」は大違いです。

教官が見本を見せた後に自分たちで実際に操作してみても、慣れていないですし周りからの目も気になるからです。

例えば、

走行後の走行レバーをN(ニュートラル)にすることを忘れる
バック後の走行レバーをN(ニュートラル)にすることを忘れる

上記のように、慣れていないとやるべきことを忘れます。

特に致命的なのはバックの音がなっているにも関わらず、N(ニュートラル)にすることを忘れて、次の操作をしようとしてしまっていることです。

それだけ緊張・真剣・集中・見られている・失敗したくない…などさまざまな意識が働いています。

シングルタスクで一つ一つの操作を行う

実践では複数の動きが必要になるかもしれません。

しかし、教習を受けている我々は初心者です。

いきなりうまくなるわけがありません。

いずれは複数の操作ができるようになるかもしれません。

しかし、初めから複数の操作をしようとすると危険です。

機械を止められる人間は、機械を操作している人しかできません。機械を操作している人が初心者なのに過信していると、複数の動作をやりがちです。

つまり、マルチタスクになり暴走してしまいます。過信して最初から複数の操作をしていたら、事故を起こします。

操作は簡単ですが、破損も簡単です。

一瞬です。

しかし、修復には時間がかかります。

なので、初心者は一つずつの操作を確実にやっていく意識が大切です。

自分以外の人の操作を見るのも実技の一つ、操作の疑似体験ができる  

自分以外の人の実技を見ると操作の疑似体験ができます。

他の人が教官に言われた注意点を自分が聞くことで、自分が言われなかった注意点に気づくことになりますし、次回自分が操作するときに意識して操作することができるからです。

筆者は、基本的に実技の講習では教官の話を聞いたほうが操作を確実に覚えられると思っていました。

ここでしっかり聞いておかなければ、「存在自体が危険な建設機械」を講習の話もろくに聞かずに実践で行うにはリスクが大きすぎると考えているからです。

例)狭い路地での道路掘削作業における片側交互通行の様々な条件
  • 歩行者
  • 通行車両
  • 電柱
  • 電線
  • 他企業埋設物
  • 作業員
  • 交通誘導員

他企業埋設物とは、例えば自分がガス工事で作業する場合、埋設されている水道管やNTTの管が他企業埋設物です。

しかし、

  • 私有地で経験があり、一度に複数の動作をしようとしている
  • 毎回同じことを指摘されている
  • 教わった以外の操作をしている

などの特徴を持った方がいらっしゃいます。

基本的に上記のことに当てはまるのは、「教官の話を聞いていない人」です。

教官に何を指摘されて、どう正していったらいいのかを自分に当てはめて自分の操作に活かす意識を持っていると、自分が機械を操作する以外の時でも勉強することができます。

筆者のグループは筆者含めて8人の受講生でした。

一人あたりの実技回数
  • 走行1回
  • 掘削作業4回ほど

上記をドラグショベル・トラクターショベルそれぞれで行いました。

なので、

疑似体験回数
  • 走行1回✕7人=7回ほど
  • 掘削作業4回ほど✕7人=28回ほど

走行では

自分の操作1回+操作の疑似体験7回

掘削作業では

 自分の操作4回+操作の疑似体験28回

上記を体験することができます。

あとは実践で

当たり前のことですが、教習場所と現場の条件は全くちがいます。

現場の状況
  • 時間に追われる
  • 教習所と現場の建設機械の仕様のちがい
  • その日の天候
  • その日の体調
  • その日の作業員メンバー

などなど。

現場でも講習のことを思い出しながら、教官に指摘されたことに注意しながら作業しましょう。

どうかご安全に。

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まとめ

ユンボの免許をコマツ教習所で取る方法|実技講習の操作を細かく解説
  • 基本的に修了証はもらえるが「危険な業務」という意識を持とう
  • 学科講習は、最後に自己採点式のテストが出るからマーキングしておこう
  • 実技講習は、一つ一つの作業を確実にこなせばうまくいく

教習場で修了証は取れますが、実際の現場では責任が伴いますし、さまざまな条件が重なった上で作業しなくてはいけません。

現場が終わるまで、気を抜かずに危険な業務をしている意識を持ってユンボを操作したいところです。

出典

小型車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)特別教育テキスト コマツ教習所株式会社

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