- 初めて油絵を描くんだけど、どんな絵具を買えば良いんだろう
- すぐに始められる油絵具なんてあるのかな
- やっぱり油絵は色々な画用液が必要なんでしょ?面倒くさそうだな
- アクリル画のままで良いかな?でも油絵は気になる
こんな悩みに答えていきます。
「水可溶性油絵具デュオ」についてみていきましょう。
★もくじ★
【水可溶性油絵具デュオ】入門油絵具はコレ!
ホルベインの水可溶性油絵具デュオ「DUO」は、0から油絵を描く人も、水彩画やアクリル画を描いていた人でもすぐに始められる油絵具です。さっそく解説していきます。
初めて油絵を描くなら、瓶に入った画用液を買わずに済むデュオがおすすめ
油絵具のことがわからないけど初めて油絵を描くなら、水可溶性油絵具デュオがおすすめです。
理由は、デュオは水に溶ける油絵具だからです。
具体的には…
- 従来の油絵具…溶剤→揮発性油、乾性油、調合溶き油(ペンチングオイル)
- デュオ…溶剤→水
上記のとおりです。
なので、水道の蛇口をひねればOKです。
油絵は臭いが…デュオだけなら臭いの原因、画用液いらず。だから大切な人への気づかいができる
デュオを使えば、普段どおりの生活が遅れます。
理由は、従来の油絵具で溶剤を使うとリスクが伴うからです。
具体的には…
- 揮発
- 臭い
上記のとおりです。
油絵の制作でデュオを使えば溶剤は水なので、臭いがなく、仕切りがない自宅のリビングでも使えます。
溶剤を使わないメリット
溶剤を使わないメリットは5つあります。
具体的には…
- 臭いがしない
- 制作者も大切な人も普段どおり生活できる
- 溶剤代なし
- 換気の手間なし
- 電気代なし
なので、溶剤を使わなくても良い油絵具デュオは従来の油絵具に比べてメリットが多いです。
【ホルベイン】水可溶性油絵具 デュオ12色セット(6号11色+10号ホワイト)
油絵制作は、時間がかかる…デュオを使うと制作に時間短縮できる
副業で忙しく絵を描いているアーティストには時短になります。
理由は、工程を減らせるからです。
具体的には…
- 下地材塗布&乾燥→3日(ジェッソの場合)
- デッサン&定着→1日
- 揮発性油塗布&乾燥→1日【時短】
- 色を塗る→個人の技量
- 仕上材塗布&乾燥→3日(タブロースペシャル冬目安、夏は2日ほど)
上記の工程で、「揮発性油塗布&乾燥→1日」の部分が省略できます。デッサンのフィクサチーフが乾燥したら、デュオで描いていけばOKです。
なので、かけもちで忙しい人にはデュオは時短になるかと思います。
筆洗油とクリーナーのことがわからない…デュオなら両方不要、水で洗える
筆洗油とブラシクリーナーは使いません。
理由として、デュオは水に溶けるからです。
デュオを使った具体的な筆の洗い方は下記のとおりです。
- 色を変えるとき
- 筆が汚れたとき
以上です。
上記は、水を溶剤とする水彩画やアクリル画を描く場合と同じタイミングですね。
なので、デュオは水で洗えるから筆洗油とブラシクリーナーは必要ありません。
デュオは水彩絵具やアクリル絵具などから移行しやすい
デュオは、油絵の入門としてはうってつけの油絵具です。
理由は、3つのタイプのアーティストに向いているからです。
具体的には…
- 初めてで、油絵を描こうか迷っている人
- 水彩・アクリル画から油絵を始めたい人
- たまに油絵を描いてみたい人
以上です。
順番に解説します。
初めてで、油絵を描こうか迷っている人
初めて油絵を描こうか迷っている人は画材屋さんに並んだ多くの画用液を見てわけがわからず諦めたことがあるのではないでしょうか。
デュオは4つのメリットがあります。
- 下地材さえ塗っていれば支持体・筆・デュオだけで油絵が描ける
- デュオと水で描き心地を実感しながら、徐々に画用液を揃えて知識を得ながら油絵に触れられる
- 将来的にはデュオと水から、デュオとデュオ専用の画用液を揃えて極めることができる
- 完全にデュオ以外の油絵具に移行することもできる(従来の油絵具、画用液と併用可能だから)
以上です。
水彩・アクリル画から油絵を始めたい人
水彩・アクリル画を描いている人は、普段から水を使っているので水の扱いには慣れているはずです。
以下、水彩・アクリル画から移行のメリットです。
- 今まで使用していた筆をデュオに使える
- 厚塗りをしたい場合、豚毛だけ用意すればOK
- ぼかしや厚塗りが比較的簡単にできる
- 乾燥が遅いので、制作に余裕ができる
- 水彩絵具とデュオを混ぜられる
- アクリル画から完全に移行の場合、下描きはアクリル絵具で描いて、なくなったら完全移行できる
以上です。
なお、油絵具を塗った上にアクリル絵具は塗れませんので注意しましょう。
たまに油絵を描いてみたい人
デュオで油絵を描いてみたい人の出費は最低限で済みます。
理由は、買うものはデュオだけだからですね。
たとえデュオを辞めたとしてもデュオの負担だけで済みます。
なので、気軽に始めてみましょう。
デュオのデメリット
デュオのデメリットを以下に○つあげました。
- バケツに絵具が残る
- 筆に絵具が残る
- 絵具が溶けづらい
以上です。
これも順番に解説します。
バケツに絵具が残る
デュオには水で溶けるように界面活性剤が含まれていますが、筆を洗っているとどうしてもバケツに張った水の水面に絵具が残ります。やはりそこは油絵具なので、しょうがない部分があると思います。
上記の対策としては…
- プラスチック製などのバケツを避ける
- ガラス瓶など洗いやすいものを筆洗い器にする
- 筆洗油を使う
上記のようにすればよいかと思います。
筆の根元に絵具が残る
これも、バケツに絵具が残るときのように筆の根元にも絵具が残ります。筆に絵具が残ると、以下のようなことがおこります。
- 混色の色が濁る
- チューブから出した色が濁る
上記の可能性があります。
なので、きれいな色を出したい場合は注意が必要です。
上記の対策としては…
- 筆を複数本揃えて、常にきれいな筆を使う
- 制作途中には筆洗油を使う
- 制作後にはブラシクリーナーや石鹸を使う
上記のとおりです。
「うわ、筆洗油か。臭いがしそう」
と思うかもしれません。しかし、無臭のものも売っているので臭いを気にせずに制作できます。ただし、換気はしましょう。
無臭クリーナー 100ml
無臭クリーナー 150ml
無臭クリーナー 1000ml
絵具が溶けづらい
界面活性剤が入っているとはいえ溶けづらいと思っています。
そこは、水と油なのでしょうがない部分が多少はあるかと思います。
対策具体例として…
- 多量の油絵具を使う時は、パレットナイフで水と混ぜる
- 硬めの筆を使った技法を中心に描く
- ペンチングオイルを使う
上記のとおりです。
ペンチングオイルを使った場合は溶け方が滑らかで油絵具とすぐなじむ感覚があります。余裕があったらデュオペンチングオイルを使ってみると良いかと思います。
以上デュオのデメリットでした。
【デュオ+水】油絵ギャラリー
詳細は下記です。
- 支持体→張りキャンバス
- 筆→豚毛
- 下地材→ジェッソ
- 油絵具→デュオ
- 溶剤→水
- 仕上材→タブロースペシャル
以上です。
油絵の特徴である、ぼかしや厚塗りは十分に発揮できると思います。ただ、上記の絵は、髪の毛がかすれています。これは、絵具を出し渋ったために淡白な表現になってしまいました。対象的に、手の部分は絵具を多めに使っているので手前に浮き出て見えるかと思います。
【デュオ+ペインティングオイル】油絵ギャラリー
油絵をデュオと、ペインティングオイルで描いてみました。
2作品とも詳細は下記です。
- 支持体→木製パネル
- 筆→馬毛
- 下地材→ジェッソ
- 下塗り→揮発性油
- 油絵具→デュオ
- 画用液→ペンチングオイル
- 仕上材→タブロースペシャル
以上です。
描き方としては、馬毛にペンチングオイルを染み込ませて絵具に多めにつけ、クリーミーな状態で全体を厚めに塗りました。発色を良くするためになるべく色を濁らせないことを意識し、一筆で色塗りを完了させるつもりで描いています。
[/aside]デュオを水で溶いた時と、ペインティングオイルで溶いた時の作風は違いますが参考になれば嬉しいです。
まとめ
水可溶性油絵具デュオの解説をしました。
デュオは他の油絵具や溶剤と混ぜて使えるので、まずは水で絵具を溶いて油絵を描いてみて、油絵を描きながら溶剤のことが気になり、調べ、溶剤を買い足し少しずつ油絵のことを知っていけばよいかと思います。
油絵を始めるきっかけになれば幸いです。
それでは、今から始めましょう。忘れないうちに。