- 筆やパレットに付いた油絵の絵の具を落とす方法が知りたい
- 乾燥する前の絵の具はどうやって落とすのかな?
- ガチガチに固まってしまった絵の具はどうやって落とすのかな?
こういった疑問に答えます。
油絵の絵の具を落とす方法【道具編】
筆やパレットに付いた絵具は清潔に保ちましょう。
理由は、次の日も快適に油絵を描くためです。
ということで、早速油絵の絵の具の落とし方を解説します。
道具についた、乾燥前の絵の具の落とし方
乾燥前の絵の具の落とし方は比較的簡単に落ちます。
まずは基本的なことから紹介します。
道具全般の油絵具の落とし方
道具全般の油絵具の落とし方、基本的には拭い取ります。
理由は、油絵具はアクリル絵具のようにすぐに乾かないので、取り除きやすいからです。
拭うものとしては…
- ティッシュ
- 布
- 新聞紙
- キッチンペーパー
上記のような感じです。
油絵の道具は絵の具を拭い取れば再び復活します。なので、基本的には拭い取って絵の具を落としましょう。
制作途中の筆
制作途中の筆の、絵の具の落とし方は「拭い取る+筆洗油」でOKです。
理由は、筆洗油は制作時に色を替える時に、絵の具を筆から落とす石油系溶剤だからです。
具体的な絵の具の落とし方は以下です。
- 油絵具が付いた筆をティッシュや布に拭う
- 筆洗油が入った容器に筆を入れる
- 色の落ち具合をみながら筆を左右に動かす
- 絵の具が筆から落ちたら、ティッシュや布に拭う
上記のとおりです。
順番に解説します。
絵の具が付いた筆をティッシュや布で拭う
筆洗油に入れる前に拭い取れば、筆洗油の濁りを抑えられて筆洗油が長持ちします。
筆洗油が入った容器に筆を入れる
汚れた部分が浸かるまで筆を入れましょう。
色の落ち具合をみながら筆を動かす
筆洗器は丸い穴が空いている部分と穴が空いていない部分があります。また、筆洗器と一体型のオイルクリーナーは凹凸の溝が付いています。
それぞれの部分へ行ったりきたりを繰り返し、軽く擦って筆から色が落ちるまで続けます。
絵の具の色が筆から落ちたら、ティッシュや布に拭う
絵の具の色が落ちたら、今度は筆から余分な筆洗油を拭い取ります。
その後の描画は、筆にオイルをつけたり、油絵の具をつけたりして制作を続けます。
ちなみに、「制作後」に筆についた絵の具を落とす時は、ブラシクリーナーや石鹸で落とします。
石鹸は市販のものでOKです。
道具についた、乾燥後の絵の具の落とし方
道具についた乾燥後の油絵具の落とし方は剥離剤を使います。
固まったら、揮発性油や筆洗油では落ちません。剥離剤に頼って、道具を復活させましょう。
使う剥離剤
具体的には以下です。
ストリッパー
手順【筆】
筆について固まった絵の具の落とし方の手順です。
- 換気する
- ゴム手袋をつける
- 固まった油絵具に剥離剤をつける
- 必要な時間放置する
- 新聞紙や布に拭う
- 筆洗油で筆に残った剥離剤を洗い流す
- 筆にブラッシクリーナーや石鹸をつけて洗う
- 筆についた水分を拭く
- 筆立てに置いて自然乾燥させる
以上です。
手順を順番に見ていきましょう。
換気する
ストリッパーは、それなりに臭いがあります。ストリッパーを使用するときはタブロースペシャルも使うので、どちらが原因かわかりませんが私の場合は頭が痛くなるときがあります。
なので換気したほうが良さそうです。
不安な人はマスクをして外で行ったほうが良いかもしれません。
また、雨が降らなさそうな休日、ベランダなんかで作業してそのまま放置するのも良さそうです。
ただし、剥離していることを忘れないように気をつけましょう。
ゴム手袋をつける
ストリッパーは素手で触るとしびれるので、ゴム手袋などを着用することをおすすめします。
固まった油絵具に剥離剤をつける
取り除きたい部分を剥離剤で覆いかくしましょう。
必要な時間放置する
ストリッパーは10分ぐらい放置しましょう。他の剥離剤の具体的な放置時間は注意書きを見て確認してください。一日ぐらい漬けておいて放置するものもあります。
私が知っている剥離剤の中で、ストリッパーが一番速く剥離できます。ただし、刺激の強い液体なので、取り扱いには気をつけましょう。
新聞紙や布に拭う
剥がれた油絵の具とストリッパーをよく拭っておきます。
筆洗油で筆に残った剥離剤を洗い流す
普段筆洗油で筆を洗う要領で行います。油絵具で色を替えるときに洗浄する筆洗油とは別に、筆洗油を容器に入れて使ったほうが良さそうです。
筆にブラッシクリーナーや石鹸をつけて洗う
水性のブラシクリーナーや、石鹸を使って根本まで丁寧に洗います。
筆についた水分を拭く
ティッシュや、布で筆についた水分を拭い取ります。
筆立てに置いて自然乾燥させる
筆立てに、穂先を上にして自然乾燥させましょう。
以上、筆にガチガチに固まった油絵の具をとる方法でした。
手順【支持体やパレット】
次に、支持体やパレットについて固まった油絵具を取る方法は以下です。
- 換気する
- ゴム手袋をつける
- 支持体やパレットの上に剥離剤を塗る
- 必要な時間放置する
- ナイフでかき取る
- ティッシュや布で剥離剤を拭き取る
- テレピン(ターペンタイン)を布に染み込ませる
- 残った剥離剤を拭き取る
以上です。
「ゴム手袋をつける」ところまでは筆について固まった油絵具を取る方法と内容は一緒なので、「支持体やパレットの上に剥離剤をかける」ところから順番に解説します。
支持体やパレットの上に剥離剤を塗る
取り除きたい範囲に剥離剤を塗ります。
必要な時間放置する
注意書きを見て放置時間を確認しましょう。
ナイフでかき取る
柔らかくなった油絵具をナイフで取り除きます。 木製パレットは、もともとあった表面のツルツルが剥がれてしまいます。ストリッパーは、それぐらい強力です。
パレットのツルツルの部分が剥がれるのが嫌な人は、なるべくストリッパーを使わない方法を考えましょう。
つまりは、「油絵具が乾く前に取り除くこと」が何よりの対策です。
毎日清潔に…ですね。
ティッシュや布で剥離剤を拭き取る
表面に残った剥離剤を拭き取ります。
テレピンを布に染み込ませる
テレピン(ターペンタイン)を布に染み込ませます。または、かけてもOK。
残った剥離剤を拭き取る
テレピンを染み込ませた布で、ナイフでかき取った部分に残っている剥離剤を拭き取ります。
これは、剥離剤に含まれるロウ等を溶かすためです。
以上、油絵の絵の具を落とす方法【道具編】でした。
まとめ
- 乾燥前の絵の具の落とし方は拭い取る
- 筆に固まった油絵具は剥離剤で落とす
- 支持体やパレットの油絵具も剥離剤
致し方ない場合は別として、道具も支持体も油絵具が付いたことを放置していたら、当然ガチガチに固まってしまいます。
なので、それが嫌なら油絵具が付いたら直ちに拭い取りましょう。
ストリッパーは、人体に影響があるものなのでなるべく登板の機会が少ないようにしたいものですね。