油絵具の捨て方|チューブ・廃液の捨て方、すぐ捨てなくて良い画溶液

この記事では次のことをお伝えします。

油絵具の捨て方が知りたい

油絵制作をやってみたけれど、捨て方に困っている方は多いのではないでしょうか。

油絵の具の材料は排水として流せず、扱いをまちがえると火事の危険性があります。

この記事のざっくりとした結論
  • 油絵具は自治体の指示通りに廃棄しよう
  • ポリ袋に油絵具、拭ったティッシュなどに水をかけ密閉で「燃やせるゴミ」へ
  • 自然発火の恐れがあるので、一袋にぎゅうぎゅう詰めせず余裕を持たせる

もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。

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油絵具を捨てる前に確認すること

油絵具は油性扱いになります。

その他油性の下地材も同じ扱いです。

油絵具の捨て方は、まずはお住まいの各自治体のゴミの捨て方を確認しましょう。

理由は、自治体ごとにゴミを収集して処分してくれるからです。

なので、不明な点は自治体に聞いてみましょう。

油絵具の捨て方

油絵具の捨て方をご紹介します。

まずは「燃やせるゴミ」と「燃やせないゴミ」に分別します。

「燃やせないゴミ」に出すのはカドミウムの色と顔料がバーミリオンのものです。カドミウムの色と顔料がバーミリオンのものは、燃やすと有害なガスが発生するようです。

一方「燃やせるゴミ」に出せるのは燃やせないゴミ以外です。

燃やせないゴミを出したら、今度は燃やせるゴミの処分です。

燃やせるゴミの処分方法
  • ポリ袋などに油絵具をぬぐったティッシュペーパー、キッチンペーパー、ボロ布などを入れる
  • ポリ袋の中に水を入れて濡らす
  • 空気を抜いてポリ袋の口をしばる
  • 「燃やせるゴミ」に出す

すぐにゴミに出さない場合は金属でできた缶の中に入れておき、収集日が近くなったら燃やせないゴミ袋に入れておきましょう。

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油絵具の成分

油絵具は「顔料」と「乾性油」から作られています。

なので、油絵具には「乾性油」が含まれていることになります。

乾性油は酸素にふれることによって熱を発します。

夏の暑いときにティッシュペーパーやキッチンペーパーなどで拭った油絵具をビニールのゴミ袋に入れてそのままにしておくと、自然発火を起こす可能性があります。

なので、油絵具を拭ったティッシュペーパーやキッチンペーパーなどをビニール袋に捨てるときには、袋にぱんぱんになるまで詰め込まずに少量を入れ、ティッシュペーパーやキッチンペーパーに水を含ませてから密閉して捨てるようにしましょう。

画溶液(オイル)の捨て方

油絵具の捨て方をご説明したあとに、画溶液の捨て方をご紹介します。

画溶液の捨て方は油絵具を捨てるときと同じです。

なので、油絵具と画溶液は混ぜて捨てても大丈夫です。

ただし、液体なので量によって捨て方をかえたほうが良いかもしれません。

少量でしたらティッシュペーパーやキッチンペーパーに吸わせて処分しても良いのですが、大量に捨てる場合ティッシュペーパーやキッチンペーパーを使うと、大量に使うことになります。

ティッシュペーパーやキッチンペーパーは筆を拭ったりパレットを掃除したりと重宝するので、あまり使いたくないですよね。

なので、もし大量に画溶液を捨てる場合は「油処理剤」を用意しましょう。油処理剤は、ひとつで100ml以上の油を吸収してくれます。

やり方は簡単で、ビニール袋に油処理剤を入れて廃液を吸わせるだけです。

なお、廃液の量が油処理剤の吸収量より多くならないように、吸収量より少なめに吸わせましょう。

自然発火が気になる方は、水を注いでも良いかと思います。

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空になった油絵具のチューブの捨て方

油絵具が空になると廃棄の必要が出てくるのはチューブです。

チューブは素材別に分別して捨てます。

プラスチック製のキャップは「燃やせないゴミ」として捨てます。(自治体によります)

金属製のチューブは「燃やせないゴミ」で捨てましょう。金属製のチューブはかなり前から鉛ではなくアルミ製になっているので、鉛害(えんがい)の心配はなさそうです。

ちなみに鉛害とは、

鉛およびその化合物が、肺、消化器、皮膚などを通して吸収され、体内に蓄積して起こる中毒症。食欲不振、便秘、疲労、貧血などのほか、神経系や運動機能の障害、不眠、鉛毒性脳症などの症状を呈する。

ということです。

なので、もし仮に鉛の絵具チューブがあった場合は処分して、取扱いをやめた方が良さそうですね。

油絵制作のときに使うボロ布などの処分にも注意

ボロ布を画面上で拭い、そのままにしておくと危険です。

油絵具や画溶液には乾性油が含まれているものがあるからです。

乾性油は空気中の酸素と反応して乾きます。このときの乾性油は自然発火する恐れがあるのです。乾性油が酸素と反応するこのときにわずかな反応熱が発生します。

油絵具や画溶液を含んだボロ布を重ねていたり、丸めていたり、ゴミ袋いっぱいに詰め込むと熱がこもり、熱の逃げ場がなくなってしまいます。

とくにボロ布は空気と触れる面が大きく、熱が発生するのが早いようです。結果的に自然発火の恐れがあります。

油絵具や画溶液を含んだボロ布による自然発火は周りに何もなくても水から発火するため、注意が必要です。

次回も使うからと、ボロ布を洗わずにそのままにしておいたり、水も加えずにゴミ袋にぎゅうぎゅう詰めにするのは危険です。

自然発火させない対処法

自然発火させないように、

  • 使うボロ布は毎回洗う
  • ゴミ袋に入れるときは少量、さらに水をかけ密閉

上記のような対策を行いましょう。

また、燃えやすいもののそばに油絵具や画溶液を含ませたティッシュペーパー、キッチンペーパー、ボロ布を置かないようにしましょう。

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筆洗油は毎回捨てなくても良い

筆洗油は毎回捨てなくても良いです。繰り返し繰り返し筆の汚れを落としてくれる優れものです。

筆洗油は油絵制作の途中で使う筆についた油絵具を落としてくれるクリーナーのことです。

筆から落ちた汚れは沈殿してくれます。

なので、筆洗油で筆を洗うとにごって汚く見えますが次回使ったときには透明になっていると思います。

透明に見えるうちは筆洗油を替える必要はありません。

常に、にごるようになったら全て取り替えるか、上の方のきれいな筆洗油だけを別の容器に移しておき、下の汚れを取り除くようにすれば良いです。減った分の筆洗油は継ぎ足しましょう。

ちなみに、汚れた筆洗油は「燃やせるゴミ」で出せます。

ティッシュペーパーやキッチンペーパー、ボロ布などをビニール袋に入れ、汚れた筆洗油を吸わせます。筆洗器についた汚れはすべてぬぐい取り、ビニール袋に入れます。最後に水を加えて密閉すれば筆洗油を燃やせるゴミに出すことができます。

筆洗油をぬぐい取った筆洗器はブラシクリーナーや石鹸などできれいに洗います。

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まとめ

油絵具の捨て方|チューブ・廃液の捨て方、すぐ捨てなくて良い画溶液
  • 油絵具は自治体の指示通りに廃棄しよう
  • ポリ袋に油絵具、拭ったティッシュなどに水をかけ密閉で「燃やせるゴミ」へ
  • 自然発火の恐れがあるので、一袋にぎゅうぎゅう詰めせず余裕を持たせる

手間がかかるかもしれない後片付けですが、毎回同じことを繰り返すことで難なく片付けができていきますよ。

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出典
  • コトバンク  「鉛害」https://kotobank.jp/word/%E9%89%9B%E5%AE%B3-215424#:~:text=%E3%81%88%E3%82%93%E2%80%90%E3%81%8C%E3%81%84%E3%80%90%E9%89%9B%E5%AE%B3%E3%80%91,%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%AE%E7%97%87%E7%8A%B6%E3%82%92%E5%91%88%E3%81%99%E3%82%8B%E3%80%82 参照2022/07/11
  • ホルベイン 「絵具・画用液の廃棄方法」 https://technical-info.holbein.co.jp/a288 参照2022/07/11
  • ホルベイン 「油絵具チューブの廃棄はどうすればいいですか。」https://technical-info.holbein.co.jp/a138 参照2022/07/11
  • KUSAKABE 「油絵具・画用液類が付着したゴミ(布・紙)の発火を防ぐ 参照2022/07/11

安全な処理方法について」 https://www.kusakabe-enogu.co.jp/products/oilcolour/warning/warning.html 参照2022/07/11

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