油絵を部屋で描くときの臭い対策|楽しく快適に行うための6つの方法

この記事では次のことをお伝えします。

油絵制作で部屋の臭い対策が知りたい

油絵をはじめたい人が部屋で制作しようか迷う要因の一つに「臭い」があります。

教室では同じ仲間がいて臭いには寛容かもしれませんが、自宅は生活する場所なので家族がいれば気を遣うかもしれません。

しかし、油絵の魅力は透明度の高さ・存在感・ぼかし表現のしやすさ・盛り上げられて体積が減らないなどの特徴があります。

このように、絵を描くときの楽しさや仕上がりに他の絵の具との違いが出るのが油絵です。

ですので、少しでも快適に油絵を描いていけるように臭い対策を見ていきましょう。

今回は、油絵を自宅の部屋で制作する場合の臭い対策についてご紹介していきます。

参考になれば幸いです。

この記事のざっくりとした結論
  • 油絵の臭いの元は、制作時が「揮発性油」、作品の保管時が「乾性油」や「ペインティングオイル」
  • 画溶液などを無臭・微香性のものに取替えたり、そもそも使用しなかったりする
  • 作品保管やゴミはなるべく密閉する

もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。

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油絵制作時の臭いのもとは何か?

油絵制作時の臭いのもとは、主に画溶液にあります。

特に臭う画溶液は、テレピン(ターペンタイン)やペトロールなどの揮発性油です。

また、仕上材に使用するタブロースペシャルも臭います。

これらを部屋の中で使用したら、家族に迷惑をかけます。

また、描画した油絵が乾燥するまでにも臭いが発生します。

理想は、独立したアトリエを持つこと…でも、

理想を言えば、独立したアトリエを持つことです。

しかし、アパートであればワンルーム、持ち家であれば寝室くらいが独立した場所になるのではないでしょうか。

とうことで、なかなか独立したアトリエなど手に入らないのが現実だと思います。

私は、独立した部屋がありますが、書斎兼・アトリエ兼・寝室です(笑)

臭い対策できるところからはじめよう

なかなか独立したアトリエなんてないと思うので、まずできるところから臭い対策していきましょう。

臭い対策その① 家族の理解を得る

臭い対策として、まずは家族の理解を得ましょう。

もし、理解が得られないのであれば、屋外で油絵を描くか、または別の場所で描ける方法はないか検討しましょう。

臭い対策その② 換気する

次に、窓や換気扇がある場合は換気しましょう。

ちなみに、画溶液のラベルには換気することが注意書きに記載されています。

なので、油絵を制作するには換気は必須です。

扇風機やエアサーキュレーターなども有効かもしれませんね。

臭い対策その③ 画溶液や油絵具を無臭のものに取り替える

今まで臭いがする画溶液を使用していたのであれば、無臭または低臭のものに取り替えましょう。

これで、だいぶ臭いがなくなると思います。

無臭タイプの画溶液には、「揮発性油」「ペインティングオイル」「ブラシクリーナー」などがあります。

まず、無臭・低臭タイプの揮発性油はペトロールがあります。

無臭タイプのペトロール
  • ホルベイン オドレス ペトロール(油絵の具・画溶液の希釈、画面保護ワニスの除去)
  • ターナー 超低臭ペトロール

ただし、通常の揮発性油より油絵具を溶かす力は弱いようです。

溶解力の強さ

テレピン(ターペンタイン)>ペトロール>オドレスペトロール

無臭・低臭タイプのペインティングオイル
  • ホルベイン オドレス ペンチング オイル(リンシード ベース)
  • クサカベ Zephyr ゼファ ライトアロマ ペインティングオイル
  • ターナー 超低臭ペインティングオイル
無臭タイプのブラシクリーナー
  • ホルベイン オドレスブラシクリーナー(油絵制作中・制作後の用具の洗浄)
  • クサカベ 無臭クリーナー
  • ターナー ブラシクリーナー(無臭タイプ)

こちらも、揮発性油同様オドレスタイプは洗浄力が通常のものより劣ります。

また、微香タイプの油絵具も販売されています。

微香タイプの油絵具
  • クサカベ Zephyr(ゼファ) 油絵具

以上です。

残念ながら、無臭タイプのタブロースペシャルはなさそうです。

ちなみに指触乾燥で塗る仕上材は、クサカベではタブロースペシャルですが、同じく指触乾燥で塗る仕上材で、ホルベインから販売されているラピッドタブローという仕上材があります。このラピッドタブローは、臭いがするかは試してないのでわかりません。

臭い対策その④ 揮発性油を使わないで描く

臭いのもとの多くが揮発性油です。

ですので、揮発性油を使わなくても描ける環境を作ることが必要です。

揮発性油の代わりに水を使って溶かすことができる油絵具を使うことです。

水に溶ける油絵具
  • ホルベイン 水可溶性油絵具 DUO

DUOを使えば、油絵制作の途中で油絵具を溶かす媒材は水でOKということになります。

通常の油絵具には含まれてい界面活性剤のおかげで、水に溶けるようになっています。

また、油絵制作後の筆の洗浄には水性クリーナーを使えば良いので、臭いがありません。

かなり臭いがおさえられると思いますね。

ただ、個人的には若干、制作途中の筆の汚れが落ちにくい印象がありました。

臭い対策その⑤ 作品の保管は閉じた場所にしまう

油絵の制作のときには揮発性油が臭います。

一方、乾性油やペインティングオイルは臭いが少ないですが、乾燥時に臭いがします。

揮発性油が鋭い臭いだとすれば、乾性油やペインティングオイルは鈍い臭いになるかと思います。

油絵は7日間くらいは乾かないので、そのくらいは乾性油やペインティングオイルの臭いが部屋中に漂います。

ですので、作品の保管は、クローゼットや密閉する容器に入れて臭気が部屋中に広がらないようにすることをおすすめします。

また、タブロースペシャル(仕上材)も臭います。ただし、乾くまでに2日くらいと早めなので、小さい作品であれば、蓋ができる箱に入れて部屋中に臭いがこもらないようにしましょう。

半日くらいすればだいぶ臭いが落ち着くと思います。

臭い対策その⑥ ゴミは密閉する

ゴミは密閉しましょう。たとえ無臭タイプを使ったとしても、臭いに敏感な人は臭うかもしれません。

ですので、「まだビニール袋に余裕があってゴミ袋に捨てない」という方は、その日の制作が終わったら密閉して臭いを遮断しましょう。

ちなみに、油絵の具や画溶液をティッシュやボロ布に染み込ませたまま放置しておくと、燃えてしまう危険性があります。

そのためにも密閉しておきましょう。

できれば水を捨てたゴミに水を含ませると良いです。

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クローゼットの衣類に臭いが移る感覚はない

ちなみに、私は4.5畳ほどの書斎兼寝室で5年以上油絵を描いています。

油絵が描ける道具や材料が置いてあって、仕上材までこの部屋で塗って乾かしています。

クローゼットは扉の奥にありますが、油絵の臭いが移っている感じはありません。

鼻が利く妻から一度も言われたことがないので、多分大丈夫だと思います。

ちなみに私は、妻より鼻が利きません(笑)

アパートで描く場合は臭いより汚れ

アパートで油絵を描く場合は、臭いも大切ですが汚れが付かないように気をつけましょう。

汚れがひどいと、退去時にメンテナンスの費用を請求されるかもしれないからです。

ですので、床にはブルーシート、壁にはビニールシートを貼っておくなどして対策をしておきましょう。

なお、油絵具や画溶液をつけてしまった場合は正直に大家さんに言いましょう。

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まとめ

油絵のペトロールの使い方|使うタイミング・やってはいけないこと
  • 油絵の臭いの元は、制作時が「揮発性油」、作品の保管時が「乾性油」や「ペインティングオイル」
  • 画溶液などを無臭・微香性のものに取替えたり、そもそも使用しなかったりする
  • 作品保管やゴミはなるべく密閉する

今回は、油絵の部屋の臭いが気になる方向けに、油絵の臭い対策をご紹介しました。

家族がいてもいなくても、臭いが気になる方は無臭・低臭タイプの画溶液を使用することをおすすめします。

また、換気したりゴミ袋を密閉したりして快適な油絵ライフを送りましょう。

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