阿波踊りの男踊りがかっこいい|服装、踊り方、流派から見る男の所作

この記事では次のことをお伝えします。

阿波踊りの男踊りのかっこいい踊り方やポイントが知りたい

阿波踊りは「手を上げて、足を運べば阿波おどり」と言われています。これは男性、女性に限らず阿波踊りに共通した考え方です。

また、リズムは2拍子にそって踊ります。

小刻みにリズムよく踊るのが阿波踊り。

テンポが良くて気分も高揚してきますよね。

この記事のざっくりとした結論
  • 男踊りのかっこよさは、腰を落としてキープして笑顔で踊る
  • 女性が踊る男踊り「女法被」もかっこいい
  • 流派を知ることで好みの男踊りが見つけられる

もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。

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阿波踊りの男踊りがかっこいいポイント

阿波踊りの男踊りがかっこいいポイントです。

阿波踊り「男踊り」のかっこよさ
  • 腰を落としてキープしている
  • 笑顔で踊っている
  • 個性的
  • 一糸乱れぬ統一感
  • 激しさ
  • しなやかさ

上記のとおりです。

男踊りとは

男踊りとは、衣装が浴衣または法被(はっぴ)を着て、素手、または団扇(うちわ)や提灯(ちょうちん)を持って踊ります。

男踊りの特徴は、自由でダイナミックに威勢よく踊ることです。

男踊りは法被を着ても浴衣を着ても素足が見えて下半身が動きやすいスタイルです。なので、女踊りよりも行動範囲が広く動きの自由度が高いです。

低い姿勢で、外側から遠回りするように足を前に運び、後ろ側の足と前側の足を少しクロスさせるようにして地面に着地するイメージです。

地面を刷(す)るような、それでいて這(は)うような感覚があります。

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女性が踊る男踊りのかっこいいポイント

基本的に男踊りは男性がする踊りですが、女性も男踊りをする場合があります。

女性がする男踊りは「女法被」や「女性男踊り」などと呼ばれています。

笑顔でしなやかな踊りをする女法被は、男性が踊る男踊りにはない魅力があります。

女法被(女性男踊り)は、力強さと美しさを兼ね備えていることが特徴です。

また、大勢で動きがシンクロすることで、一気に女法被の虜になりますね。女踊りの所作は美しいですが、女法被も素敵です。

男踊りの基本

男踊りの基本的な踊り方です。

2拍子のリズムを守り、右手と右足が同時に前に出て、左手と左足が同時に出て前進、または後退します。

姿勢

まずは基本姿勢です。

男踊りの姿勢
  1. 足のつま先を外側に開く(がに股)
  2. そのままひざを曲げて軽く腰を落とす
  3. 少し前傾姿勢になる
  4. 手を高く上げてから、肘を少し曲げる(手のひらは内側、指先は伸ばす)

動作

基本姿勢ができたら、動作に入りましょう。

男踊りの動作
  1. 体重を前にかける
  2. ふんばろうと足が出てしまった場所がステップ1(左足は9時の方向右足は12時の方向)
  3. 右足のつま先から地面に着地する(出した方の足と同じ側にある手は自然と同時に前に出る)
  4. つぎに、右足を出したように左足を前に出す。(右足は3時の方向左足は12時の方向)
  5. 左足もつま先から地面に着地する(出した方の足と同じ側にある手は自然と同時に前に出る)

右足、左足、右足、左足…と動作を繰り返せば男踊りの完成ですね。

男踊りのポイントは、指先を伸ばし続けることと、笑顔を意識して踊ることです。

鳴り物、掛け声あっての踊り子

鳴り物を聞いて掛け声を出すことで、リズムをつかむことができて踊りにもリズムが生まれます。

なので、掛け声を出しながら体を動かすと、掛け声をしなかったときよりもうまく踊れるかもしれません。

鳴り物は踊り子を、踊り子は鳴り物を見て聞いてお互いに刺激しあえばリズムに乗ることができます。

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男踊りの衣装2パターン

男踊りの格好を見てみましょう。衣装はかっこよさを演出するポイントです。かっこよい着こなしをして注目してもらいましょう。

男踊りの格好は2パターンあります。

  • 浴衣(ゆかた)
  • 法被(はっぴ)

浴衣の衣装一式

浴衣の衣装一式は以下です。

  • 浴衣
  • さらし
  • 短パン
  • 角帯
  • 足袋
  • 印籠
  • 手ぬぐい
  • 団扇(うちわ)

浴衣を着た人は、手ぬぐいをねじりはちまきにしないで付けています。(※連によります。)

アイテムである団扇を持つと、素早く激しい踊りをした場合により強調されます。また、複数人で同じ動きをした場合、手首の返しによりうちわの表面・裏面が交互にヒラヒラとそろって見える様子がきれいです。

法被の衣装一式

一方、法被の衣装一式は以下です。

  • 法被
  • さらし
  • 短パン
  • 角帯
  • 足袋
  • 印籠
  • 手ぬぐい
  • 提灯(ちょうちん)

法被を着た人は手ぬぐいでねじりはちまきを作って踊ります。(※連によります。)

印籠は女踊りでも付けています。地面につくほどではないけれど、腰からぶら下げて踊るので踊りに合わせて揺れ動くアイテムです。

提灯は連によってあるなしがわかれます。弓張り提灯という細長い提灯の下側を持ち、くるくると回す姿がシンクロしているときれいです。踊りのポイントとなるアイテムですね。

また、法被は少し胸元が空いた状態にします。これは中に着るさらしを見せるための演出のようです。

さらしの役割

さらしは、浴衣でも法被でも着ると良いです。さらしには2つの役割があります。

美しさ

さらしを着ると見た目が美しくなります。

えりのすき間から中が見えることがあります。そこにさらしがあると美しさが際立ちます。

汗を吸う

汗を吸い取るためにさらし、または肌着を着用します。

逆にさらしをつけていないと浴衣や法被が汗を吸い、ストレスを感じます。

阿波踊りが開催される時期は、真夏です。夜も暑いので汗をかきます。

なので、とくに汗をかきやすい人にはさらしは有効です。

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「女法被」がいる連の構成

「女法被」(女性男踊り)がいる連の構成は2つあります。

  • 女性だけで男踊りをする
  • 女性と男性が混合で男踊りをする

ちなみに女法被(女性男踊り)の衣装も、浴衣や法被のどちらかのスタイルを選んで踊ります。

同じ連の中でも男性と女性が男踊りをする場合は、男性と女性の衣装をわけている場合があります。

 

A連の男踊り:男性=浴衣、女性=法被

かっこいい男踊りを見つけるコツ

かっこいい男踊りを見つけるコツです。

阿波踊りの1つのグループを「連」と言います。阿波踊りは男踊りに限らず、連によって特長があります。

個性重視か、一糸乱れぬ統一感か、激しさか、しなやかさか、連の踊りの特徴によって好みがわかれるかと思います。

阿波踊りは比較的自由な踊り方ですが、流派があります。

各流派にはそれぞれ特長があります。なので、流派を知れば、各連の流派がわかり、好きな連を見つけることができます。

あなたが連に所属する場合の基準にもなりますので、ぜひ流派を分析してあなた好みの流派の連を探してみましょう。

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阿波踊りの流派3つ

阿波踊りには3つの流派があります。これは「三大主流」と呼ばれるそうです。

三大主流の連が枝分かれして、その数を増やしていきました。なので、三大主流を知っていれば「あの連は〇〇調(流派)だ」となんとなくわかってくると思います。

ちなみに、主流は「〇〇調」と呼ばれています。

阿呆調

阿呆調は「阿呆連」という連からついた流派です。

主流3つの中で一番激しい踊りです。

筆者の印象ですと、タップダンスをやっているような感覚をおぼえます。そのくらいステップと腕の動きが激しいです。創作ダンスをしているような、阿波踊りの枠から少し飛び出したような印象です。

男踊りは飛び跳ねたり提灯(ちょうちん)を振り回したりと、キレが良い踊りを展開していきます。

提灯を持って激しい踊りをしていたら「阿呆調の連だ」とわかるかと思います。

阿呆調は、別名「暴れ踊り」や「武士の踊り」と言われているようです。

娯茶平(ごぢゃへい)調

娯茶平調は、「娯茶平」という徳島の有名連からついた流派です。

とにかく腰が低く、前傾ぶりも激しく、スピードは遅めです。男性の男踊りはもちろん、女法被もいらっしゃいます。

男性の衣装は浴衣で、女法被の衣装は法被を着て踊っているようです。

男踊りは片手にうちわを持ち、男女ともステップをシンクロさせています。手首をしなやかに使ったうちわの手さばき、変わず一定に保つ腰の低さはまさに芸術です。時折テンポが早くなりますが、それは一瞬です。踊りに緩急をつけていますね。

腰が低めでスピードが遅めの連を見つけたら「娯茶平調の連」の可能性が高いと思います。

のんき調

のんき調は、「のんき連」という徳島の有名連からついた主流です。

一番古くからある主流のようです。

のんき調では、比較的自由で温かみのある踊りが特長のようです。

「阿呆調」は体全体を激しく動かしますが、のんき調は主に腕をダイナミックに動かして表現されています。

人間味があり親しみやすい踊り方の連を見たら「のんき連」だということがわかるかと思います。

その他の注目流派

苔作(こけさく)調

苔作調は、「苔作」という徳島の連からついた主流です。

「苔作」に「連」がつかない理由は、「苔作調」の連には、「連」とはつけない風習があるからだそうです。

苔作(こけさく)とは、「苔が生えるまで共に踊り続けよう一生を棒に悔いなし阿波踊り」という思いが由来しているようです。

打楽器の代わりに別のものを叩いたのが由来のようです。なので、ほとんど打楽器のみの伴奏なのが、苔作長の特長です。

他の連とはちがい、独特の雰囲気があります。

男性は短髪で、ひげをたくわえる人もいるようです。

両手に団扇を持ち、腕を縦横無尽に振り回して、蝶が舞っているような動きを見せています。

男女ともに浴衣にねじりはちまきをして踊ります。

女踊りもありますが、男性の打楽器と男踊り(男女)が目立ちますので、男っぽい印象が強いですね。

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阿波踊りの流派クイズ

ここで阿波踊りの流派クイズです。

次の4つの連の動画(問題)をご覧ください。

それぞれの動画は「阿呆調」「娯茶平調」「のんき調」「苔作調」のどの流派に当てはまるでしょうか。

動画(問題)1

飛鳥連

動画(問題)2

しのぶ連

動画(問題)3

ひょっとこ連

動画(問題)4

「阿呆調」

まんじ連

答えは「まとめ」の下にあります。

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まとめ

阿波踊りの男踊りがかっこいい|服装、踊り方、流派から見る男の所作
  • 男踊りのかっこよさは、腰を落としてキープして笑顔で踊る
  • 女性が踊る男踊り「女法被」もかっこいい
  • 流派を知ることで好みの男踊りが見つけられる

各流派の男踊りを見て、一番かっこいいと思った連に注目しましょう。

女踊りとセットで見てみるのも阿波踊りの楽しさなのではないでしょうか。

クイズの正解発表

動画1の正解 
飛鳥連は「娯茶平調」でした
飛鳥連さんは東京の連です

動画2の正解
しのぶ連は「苔作調」でした
しのぶ連は東京の連です

動画3の正解
ひょっとこ連は「のんき調」でした
ひょっとこ連さんは東京の連です

動画4の正解
まんじ連は「阿呆調」でした
まんじ連さんは徳島の連です

あなたはいくつわかりましたか?
ぜひ、かっこいい流派とかっこいい連を見つけてみてくださいね。

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