この記事では次のことをお伝えします。
元プロ野球選手の「イチロー」こと鈴木一郎さんは、日米通算4367安打や10年連続200本安打などの記録を達成されました。
甘いルックスに美しいプレイスタイル、その反面記者泣かせのコメントも印象的です。そんなイチローさんの食生活はどのようなものなのでしょうか?
- イチローは偏食、CMで食事のシーンがカットされるほど
- イチローの好きな食べものは、焼き肉、夫人お手製のカレー
- 「野菜嫌いではない」と言いつつも一部苦手な野菜がある
- イチローの食のこだわりを奥さまが支えた
もし続きが気になる場合は、記事を読み進めてみてください。
★もくじ★
イチローの偏食:ベースの考え方
まず、イチローの偏食に関する考え方の基礎となるのが、好きなものを食べることによって栄養不足で病気になるのではなく「好きな食べものが食べられなくなることで逆に病気になるのではないか」という懸念です。つまり、「好きなものが食べられなくなってストレスになったり食事が楽しめなくなって逆に体調をくずしてしまうのではないか」という不安や心配です。
イチローは「好きなものを食べられなくなって体調をくずし、プレーに影響が出てしまっては困るから好きなものを食べることにした」ということですね。
毎日同じ店で同じメニューを食べる
メジャーリーグを2000試合取材したスポーツジャーナリストは
ハズレのメニューを注文した時のリスクや無駄な時間を極端に嫌い、遠征先では『カリフォルニア・ピザ・キッチン』というイタリア料理のチェーン店で同じメニューばかり食べていました。
と言っています。
食事に関してもリスクや時間効率を考えているとは、イチローらしい考え方です。道具を大切にするイチロー。試合中に他の人がイチローのバットを触るともうそのバットは使わないほどです。野球から離れてもすべてにおいて気を配ったからこそ長く現役生活を続けてこれたのでしょう。
イチローが好きな食べもの
イチローが好きな食べものは一体何なのでしょうか?焼き肉
オリックス時代のイチローは馴染みの焼肉屋で肉ばかり食べていたそうです。しかも毎日のように。当時の彼は20代、食べざかり。テレビで牛タンを美味しそうに頬張っていたのが印象的でした。
カレー
イチローのカレーにはニンジンや玉ねぎ、福神漬けやらっきょうまでもない、非常にシンプルでほぼルーとご飯だけで作ったシンプルなカレーだと言います。
イチローが毎日カレーを食べていた話は有名でした。ある時期まで朝昼兼用でカレーを食べていたそうです。味を変えたいとは思わなかったのでしょうか。
自宅の冷凍庫には弓子夫人が作ったカレーが入っていました。弓子夫人が忙しくてカレーを作れないときのために冷凍のストックがあったようです。
イチローは弓子夫人が作ったカレーしか食べなかったようです。弓子夫人は相当研究してイチローの舌に合うようなカレーを試行錯誤して作ったことでしょう。
カレーはイチローが小さいころから好きで食べていました。おそらくそのカレーもイチローの選球眼で厳選されたカレーだったはず。弓子夫人が作ったカレーを冷凍でストックしてまで食べていたということはイチローは相当弓子夫人のカレーが好きで、弓子夫人を信頼していた証です。
野菜嫌いと言われているが、イチロー本人は否定
「イチローは野菜嫌い」イチローの野菜嫌いもよく聞く話です。しかし、「全く食べられないわけではないだが、好きなものを優先して食べた結果、野菜をほとんどとらない食事になっている」から、そのうち「イチローは野菜嫌い」というイメージに変化していったのでしょう。
とはいえニンジン、セロリ、キノコ類などの一部の野菜は大の苦手だそうです。独身時代は野菜を食べなかったのだとか。
イチローといえば、ユーモアのあるセリフがプリントされたTシャツを着てメディアに報道されていましたが、引退する数年前は「野菜も食べなさい。」というセリフがプリントされたTシャツを着ていました。「野菜」のセリフが入ったTシャツを選んだということは、野菜嫌い(?)のイチローもようやく野菜の大切さを認識したようです。
イチローと一緒に食事したかつてのマリナーズのチームメイト、「大魔神」こと佐々木主浩投手がイチローの嫌いな食べものが多いことに呆れていたそうです。
また高校時代の寮生活ではキャプテンに苦手なものを食べてもらっていたというエピソードもあるくらいです。
偏食ぶりはCMにも影響?
イチローが出演したCMといえば飲みものの印象が強いです。
- 三ツ矢サイダー
- ユンケル
- ビール
- とんがりコーン
食べものではなく飲みもののCMが多いのは偏食をおおやけに出せないのか、またはイチローが食べもののCMに声がかからないのか、はたまた飲みものの爽やかなイメージがイチローのキャラクターと合っているからか。
以前イチローは、食べものを食べているシーンを撮影したアメリカのCMに出演したようです。しかし医療支援団体は、「アメリカの子供たちがスーパースターの真似をして肥満になったら困ると、偏食シーンを削除するように迫り、結局放送は見送られた。」とのこと。
偏食シーンとはどのようなシーンだったのかは定かではありません。ですが、イチローがひたすらカレーだけを美味しそうに食べていて満足そうにしている、または大好きな焼き肉を美味しそうにほおばるシーンだったのではないかということは想像に難くありません。
結婚しても変わっていないイチローの食事スタイル
イチローに限らず、家に奥さんがいてくれることは食生活に大きな変化をもたらします。
なぜなら奥さんが料理をしてくれるとなれば、食卓は奥さんの好きな味、または奥さん目線の栄養の考え方になるからです。
独身時代、毎日のように焼き肉ばかり食べていたイチローは結婚して海外で弓子夫人手作りカレーを毎朝のように食べ、最近では食パンとそうめんだけ食べているそうです。
しかし、変わっていないイチローの食事スタイルがあります。それは、「同じメニューを食べる」ということです。独身生活が結婚生活に変わっても、イチローの食事のスタイルは変わることなく続いていきました。
こんなものじゃない!まだまだあるイチローの食事のこだわり
毎回同じクオリティを求める
在米のスポーツライターは
こだわりの強いイチローらしく、お米はある高級和食店と同じ山形の農家から取り寄せていた。弓子さんはその日の気温に合わせてお米の漬け置き時間にまで気を配り、毎回同じに硬さのお米を炊いていたそうです
と言っています。
必ず自宅に帰って夕食を食べる
夕食は奥さまの手作りで、どんなに遅い時間でも家に帰り試合後は自宅に帰って弓子夫人の手料理を食べていたそうです。食にこだわるイチローのこだわりに答えようとスポーツ栄養学を学び食材選びから食事提供のタイミングまでイチローのパフォーマンスのために努力されてきたようです。
イチローさんはそんな弓子夫人を絶賛されています。
まとめ
- イチローは偏食、CMで食事のシーンがカットされるほど。(飲みもののCMは多い)
- イチローの食に対する考え方は「好きな食べものが食べられなくなることで逆に病気になるのではないか」
- 毎日同じ店で同じメニューを食べる
- イチローの好きな食べものは、焼き肉、夫人お手製のカレー
- 「野菜嫌いではない」と本人談も、一部苦手な野菜が存在する
- イチローの食に対するこだわりは野球のパフォーマンスを維持するために入念に考えられていた
- イチローのこだわりに答える弓子夫人の栄養学の知識と料理の腕前は素晴らしい
イチローさんは野球一筋、ひとつのことに集中できるタイプの人で、それは仕事にしても食事にしても道を外さずにできるタイプなのかもしれません。逆に少し他もやってみたけれど、自分は野球しかできないと思って覚悟してやってきた可能性もあります。
成績を残せなければメディアに叩かれ、マイナー落ちする厳しい世界、ましてや英語しか通じないアメリカです。食べものぐらい好きに食べたいのが偏食の人に限らず考えることなのではないでしょうか。
しかし、問題はそれを鵜呑みにした一般人。
体も動かさずにただ好きなものを食べてばかりいれば栄養が偏り体調を崩す可能性もあります。少なくともおなかが出ていないアスリートは摂取よりも消費、つまり食べる量より体を動かしている量が上回っているはずです。
いくらトップアスリートでも一線を退けば、徐々に筋肉が落ち脂肪もついてくるはず。現役時代そのままの食生活を続けていたら何かしらの支障が出てくるでしょう。
偏食の方は、「嫌いなものは本当に食べられない」そうです。人の性格に例えると、内向型はいくら外交的になろうと無理をして人に話しかけても、結局内向型に戻ります。それと一緒で、いくら鼻をつまんで嫌いなものを食べてもなかなか好きになれないはず。食べることができる食べものに戻るはずです。
なので、嫌いを克服しようとするよりも好きなものに目を向けて満足し、前向きになったほうが良いのではないでしょうか。とはいえ、いきすぎると体調をくずしかねません。適度に栄養のバランスをとりたいものです。
出典:Number Web<僕はこんなものを食べてきた>イチロー「超こだわりの食伝説」
NEWSポストセブン「イチローの食生活迫った番組 医療支援団体抗議で放送見送り」
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